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「心臓疾患ある80代母」のためコロナ感染した自分を隔離したい...が「今そういう施設ない」で『親子感染』 往診医師は「医療以外のサポートが課題」

2023年07月12日(水)放送

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 新型コロナの第9波と言われる現在の『夜間往診』の現場を取材しました。

 7月5日、新型コロナウイルスの感染状況について、第9波との見解を示した日本医師会。大阪でも直近1週間(6月26日~7月2日)の患者数は前週比1.15倍になっています。
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 こうした中で救急往診の依頼も増えています。救命救急医の畠山淳司医師は週に1度ほど夜間の救急往診を行っています。ファストドクターでは、患者からの依頼を受け、コールセンターがその時間帯に勤務している医師に連絡、そして医師が車で患者の自宅に向かいます。

 (ファストドクター 畠山淳司医師)
 「1か月前まではそんなに発熱の患者さんはいなかったんですけど、2週間くらい前ですかね、ちらほら陽性者が出てきたなと」

 1件目の依頼はコロナに感染した家族がいる10代の発熱患者でした。姉がコロナに感染して、隔離していたにもかかわらず、妹が発熱したといいます。かかりつけ医でも診療してもらうことはできますが、体調の悪い姉を家に残して行かなくてはならないため、往診を依頼しました。

 コロナが感染症法上の5類に移行しても感染対策に変わりはありません。畠山医師は防護服を着ます。

 (畠山淳司医師)
 「湿気が多くて大変なんですよ、これを着るのも」

 酸素の値や血圧などに問題はなし。コロナの検査をしてみると…。

 (畠山医師)「ああ陽性です」
 (患者の母)「やっぱりうつっているんや」

 (Q検査をしたらどのくらいの割合で陽性になる?)
 「半分以上は。検査を希望しない患者さんもいるので。発熱で比較的若い人はコロナはかなり多いのではないかなと思います」

 5類に移行する前、ファストドクターは大阪市の保健所などと提携して、保健所からの依頼で自宅療養患者の往診を行なっていました。しかし、今は保健所の介入がないため、患者から直接依頼を受けて診察しています。

 2件目の依頼は30代のコロナ患者の男性。「意識消失」という症状が記載されています。男性は咳の症状があるものの体調は安定しているようです。

 (畠山医師)「のどの奥は腫れていないですね。意識消失は、ふらついた感じですか?」
 (患者)「立ちながらシャワーしているときに全身に寒気がして、そこまでは覚えているんですけど、気付いたらもうシャワー出っぱなしで、色々な物をひっくり返して横になっていて」
 (畠山医師)「熱があるときのシャワーは危険ですね。ふわふわしているなという時はシャワーはお止めになったほうがいいかなと思います」

 診察が終わると休む間もなく次の患者のもとへ。4件目の依頼はコロナに感染した親子で、80代の母親には心臓疾患もあります。さらに…

 (移動中の畠山淳司医師)
 「母親の呼吸状態を表すパラメーターが低くなってきているようなので、年齢を考えると入院を考えなきゃいけない状況」

 到着して呼吸状態をみる酸素飽和度を測ると数値は標準値でした。

 (畠山医師)「大丈夫か…。特にものすごく低い値ではないんですよ。心臓のご病気をもたれているので、心臓自体が原因で呼吸が苦しくなることもあるんですよね。サチュレーションモニター(酸素の値を測る機器)が下がってくるようだったら一回相談された方がいいかなと」

 自身もコロナに感染した娘さんは、母の看病と介護に疲れ切っているようです。
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 (患者)「5類になったので頼れるところがなくなっているじゃないですか。まだ母が発症していなかったときに、保健所に私だけを隔離するか問い合わせたけど、今はそういう施設はないですと言われた」

 (移動中の畠山淳司医師)
 「娘さんはサポートがなくて、どうしていいのか本人もわかっていない感じでしたね。医療以外のケア、看護、そういったサポートが課題なのかなと」

 この日、5件の診察を終えると、午前2時でした。コロナの検査をした患者は4人、そのうち2人が陽性でした。

 (畠山淳司医師)
 「若い人であれば風邪症状で終わることが多いんですけれども、ご高齢の方や大きなご病気をされた人、そういう方と接する場合には自己防衛というのは引き続き必要なのかなと」

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