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今こそ河野太郎議員に聞く「ロシアは日本に攻めてくる?」「日本自立のためには原発?再エネ?」「次の総裁選に出る?」

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これまでに外務大臣・防衛大臣・ワクチン担当大臣などを歴任されてきた河野太郎衆議院議員(59)。4月29日放送のMBS「よんチャンTV」に生出演していただき、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中でロシアが日本に攻め込んでくる可能性についてどのように考えているのか?また日本のエネルギーの自立のために、増やすべきなのは原子力発電なのか再生可能エネルギーなのか?など現在の考えを語っていただきました。

 ーー河野議員は、外務大臣、防衛大臣、ワクチン担当大臣などを歴任されました。現在自民党の広報本部長ということですが、広報本部長というのはどういうお仕事なのでしょうか?
 「今の国民の皆様の声をしっかり自民党として伺いたいということで、皆さんの声をまず聞いて、そして自民党として、それに応えるメッセージをしっかり出していきたいと思っています」

 ーー関西に来られることもあるんですか?
 「そうですね。時々関西にも足を延ばさせてもらっています。大阪や京都に行ったり、いろんなところへまたこれからも行こうと思っています」

マスクの離脱は…「『密集しない屋外』からスタートするのでは」

 ーー緊急事態宣言が出ていないゴールデンウィークということで、本格的なウィズコロナ時代突入なんでしょうか。そうなると議論になる「マスク」に関して『いつになったらもう着けなくてもよくなるのか』そんな話を河野さんに聞いていこうと思います。山際大志郎新型コロナ担当大臣は、将来的にマスクを着けた生活を続ける必要があるかどうかについて「当然議論していかなくてはいけない」と話しました。海外ではマスクの着用義務化ができる国もありますが、日本は現状自主判断となると、みんながマスクを外すタイミングは「誰かが宣言するのか」「各々が自己判断するのか」どうあるべきだとお考えでしょうか?
 「そうですね、これは専門家の皆様の判断を受けて、政府がこうしてくださいというお願いをすることになるのではないかなと。まず屋外でそんなに密集しないところからスタートするのではないかと思っています。できれば、夏はなるべく外の暑いときにマスクはしたくないという方が多いと思いますので、あまり密集していない屋外でまずはこういう状況が整ったらマスク外してみましょう、みたいなところからスタートしていくのかなと思います」

 ーー具体的に何がどうなればマスクを外していいよというのは、例えば医療体制なのか感染状況なのか基準となってくるものは何になりそうだと思われますか?
 「1つは重症者、それから重症化を防ぐ飲み薬がまだまだ国内での数が限られていますから、それが潤沢に行き渡るようになれば、万が一感染をしても、それを飲めば重症化をある程度抑えることができるということになれば、そろそろマスクをどうしようかという議論ができるんじゃないかと思います」

「飲み薬」「検査コストの低額化」がカギか

 ーー1日100万回ワクチン接種、これを進めた原動力でもありましたので、そのあたりワクチンの3回目接種についても色々な発信をされていますけれども、やはりワクチンだけでは足りない、飲み薬も含めてということでしょうか?
 「まずは3回目までのワクチンはぜひお願いしたいと思います。それがベースにあって、いざ感染しても飲み薬で対応ができるようにというのと、もう1つは手軽に検査ができる抗原検査キット。今はまだ1000円以上のコストがかかっちゃうと思うんですが、これが例えば100円以下でできるようになれば、抗原検査キットをどんどん配って、例えば保育園に行く前にテストするとか、行事に入る前に検査をするというようなことができれば、マスクをしなくても行事の中ではマスクの着用は不要ですよということができるようになるんじゃないかと思います」

 ーー3回目のワクチン接種に関して、接種が50%ちょっと。4回目は60歳以上の人や基礎疾患がある人と限定的にという話が出てきていますが、今後のワクチン接種はどのようになっていくと思われますか?
 「インフルエンザは毎年シーズン前にやっていただくということですから、おそらくコロナもそのような感じになっていくのかなと今の段階では思っています。ただ、中和抗体の下がり方がずいぶん早いという話もありますので、そのあたりを専門家に判断をしてもらい、できれば1年に1回ぐらいインフルエンザと一緒に打ちますという形で進むようになれば便利なんじゃないかなと思います」

 ーー3回目のワクチン接種は1回目2回目に比べると広がり方がスピードダウンしているようにも見えるのですが、今のワクチン担当大臣のメッセージの発信の仕方やアピールの仕方に何か思われることはありますか?
 「官房長官、普段でも大変忙しい方ですから、そこは我々も一生懸命カバーしなければいけないと思っていて、自民党の広報でもワクチンの情報を出すようにしています。2回目の副反応がきつかったから3回目は勘弁してほしいという若い人が多いのはよくわかっていますが、コロナそのものは軽く済んでも、味がしない匂いがしない、あるいは髪の毛が抜けるなど後遺症で悩んでいる、そういう後遺症を防ぐ意味でも3回目は非常に有効ですし、モデルナは2回目と比べて量が半分ですから、おそらく副反応も2回目ほどきつくはならないと思いますので、3回目まではチャンスがあればしっかり受けていただきたい。これは若い人にも受けていただきたいなと思います」

ロシアの軍事侵攻は“想定外”「12月の衛星写真では威嚇していると思った」

 ーーここからはロシアのウクライナ侵攻から考える日本の安全保障とエネルギーについて聞いていきます。本当にウクライナで起きていることは対岸の火事ではないと思うのですが、ロシアが日本に攻め込んでくる可能性はあるのでしょうか?
 「極めて低い可能性だと思います。ウクライナと違って日本は日米同盟、安全保障条約を結んでおります。ロシアが日本に対して攻撃をするということは、アメリカも相手にするということですから、ウクライナに単純に攻め込んだ時とは全く状況が違いますので、こういう世の中ですからゼロということはないのかもしれませんが、極めてそういう可能性は低いと考えていいと思います」

 ーー河野さんは外務大臣も防衛大臣も経験されてますが、ロシアが今回ウクライナにこのような形で攻め込んでくることは予想されていましたか?
 「しておりませんでした。12月に衛星写真を見て、軍事力を使って、正直、威嚇をしているというふうに思っていました。21世紀に戦車が国境を越えて相手の国に流れ込んでくる、あるいはミサイルで民間人が住んでいる住宅地を一方的に攻撃するということが起こるとは正直思っていませんでした。そのためロシアがウクライナに対して威嚇してプレッシャーをかけようとしているのだというふうに思っていました」

ロシアの日本周辺での動き…「断固たる対応を」

 ーー最近、日本周辺でのロシアの主な動きです。例えば4月14日に日本海でロシアの潜水艦がミサイルの発射演習を行ったり、4月20日には新型ICBMの発射実験に成功したと発表をしています。さらには、対馬海峡と津軽海峡をロシア海軍の船が航行したということです。国際航路なので船や軍用艦が航行すること自体は違法ではなく問題ないのですが、その前後に何をしてるのかということですよね。ミサイルの発射実験やそういったところが非常に気になるところです。こうしたロシアの動きについてどのような印象を持たれますか?
 「2014年にロシアがクリミアを侵略した時には、国際的に日本のリアクションが薄いと言われておりました。しかし、今回はG7、足並みを揃えて、きちんとロシアに対して経済制裁をやっていこうということで、日本は非常にこれを許さないという態度を鮮明にしておりますので、ロシアからしてみると、しゃくに障るという感情は、プーチン大統領は持っていると思います。ですから、日本周辺での動きも少し日本にプレッシャーをかけようとしているというふうに取らなければいけないと思います。しかし日本としてこれを許せば、東アジアでも同じようなことが起きかねないということになりますから、そこは日本としても断固たる対応をとっていかなければならないと思います」

 ーーロシアと対等にやり合う上で日ロ関係のキーマンは誰だと思われますか?
 「ロシアというより、プーチン大統領ですから、そこはもう、岸田文雄総理がプーチン大統領と話す以外にはないと思います。ただ、日本単独でどうこうというよりは、例えばG7、日米、EUそういう枠組みの中でロシアに対してプレッシャーをかけていくということになるのではないかと思います」

 ーーフランスのマクロン大統領やトルコのエルドアン大統領がロシアのプーチン大統領と直接話しました。先日は国連の事務総長も直接話しましたけれども、停戦交渉の進展はありませんでした。岸田総理がプーチン大統領に対して与えられる影響、どれぐらい我々は期待してよいのでしょうか?
 「今起きていることは、どちらかというとヨーロッパ側の出来事ですから、EUあるいはトルコというところが中心になって動いている。日本としてはそれを経済制裁という形でバックアップするということになりますので、日本が先頭に立ってなんとかということにはなかなかなりにくいというふうに思います。むしろ日本としては、例えば、中国がこの経済制裁の抜け穴にならないように、きちんと中国と話をする。そういう役割があるのではないかと思います」

「北方領土」問題…プーチン大統領と「もう話はできない」

 ーー経済制裁といいますと、日本も痛みを伴うということになると思うのですが、日本の話で言いますと、北方領土は今後どうなっていくのでしょうか?
 「安倍晋三総理の時代にプーチン大統領との間で平和条約の交渉を加速化するという合意が行われました。当然、平和条約の交渉の中には北方領土の問題についても解決をしなければなりません。私も交渉の担当としてラブロフ外務大臣と交渉してまいりましたが、今回のこの事態で、その流れは一度終わったと言わざるを得ないと思います。今後プーチン大統領と北方領土の交渉というのは、おそらくできない、ポストプーチンの中で状況が整えば、もう1回平和条約について仕切り直しで交渉を始めるということになろうかと」

 ーーロシアの中での体制変化が起こらなければ、仕切り直しはできないという認識ですか?
 「現状でウクライナの状況というのは、かなり長く続いていくと思います。おそらくウクライナの状況が変わるということは、おそらくプーチン大統領が変わる、それによってロシアの政策が変わる。そして北方領土を含めた平和条約の交渉ができる状況が整ってくるということになるのではないかと思います」

「いつかロシアをG7に戻したいと思っていた」

 ーーロシアというと、河野さんは外務大臣時代の2011年にロシアのタス通信のインタビューにお答えになっています。河野さん自身は「私自身も日ロの将来に対して大きな思い入れがあります」とお答えになっています。日本とロシアとの将来も含めて関係をどのように思い描いていますか?
 「私は外務大臣の時に、日ロの関係を良くして、むしろこのG7にいつかロシアが戻ってきてG8に戻せるようにしたらいいのではないかということをG7の外務大臣会合でも申し上げて、当時イギリスの外務大臣だったボリス・ジョンソンさんは『おいおいとんでもないことを言うな』みたいなやりとりになったことを覚えています。何とかロシアを我々の側にとずっと思ってきましたが、残念ながら今回のウクライナ侵攻で、プーチン大統領の下ではそういうことはないのだということがはっきりしたのだと思います。そこは非常に残念に思っています」

日本の安全保障「基軸は日米同盟」
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 ーーそして日本の安全保障はどのように考えていけばいいのでしょうか。日本はアメリカとは同盟関係にあります。そして日本、アメリカ、オーストラリア、インドが参加する「Quad(クアッド)」という枠組みがあります。さらにアメリカと同盟を組む韓国との関係を強化していくのか、ロシアの抑止力となっているNATOとの関係を強化していくのか。安全保障の枠組みや協定、同盟についてはどのようにお考えですか?
 「基軸は日米同盟ですし、隣国の韓国の政権が変わって日韓関係が改善できるのではないかと期待をしています。北朝鮮の問題についても、中国の軍需拡大の話、ロシアの極東の動きにしても、日本、韓国とアメリカがしっかりと安全保障の観点から手を組んでいくというのは大事なことだと思います。また、中国の軍需拡大を考えれば、クアッドの枠組みを日本もこれまで大事にしてきました。インドは、戦闘機をはじめ武器をロシアに依存しているところがあるため、現在のこの状況下で、なかなかインドが我々と足並みを揃えることができないというのが非常に残念ですが、ロシア製の戦闘機『ミグ』をインドは揃えています。戦闘機を飛ばすためには部品の供給が常にきちんと来なければ戦闘機を飛ばせなくなってしまうというところから、少しインドが対ロシアについてはぶれていますけども、それ以外の観点ではこのクアッドでしっかりできる。あるいはオーストラリア、アメリカとイギリスが加わった『AUKUS(オーカス)』という枠組みもありますけれども、そこに日本が加わるということもありうると思います。また、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドという元々アングロサクソンの国だったところが、情報のところで、『ファイブ・アイズ』という情報交換ができる枠組み、そこにできれば日本も入れてもらって、『シックス・アイズ』にしていきたいと思っています。さらにNATOともしっかり連携をしていくと。フランスは南太平洋にフランス領ポリネシア、ニューカレドニアという領土を持っていますから、フランスは自らを太平洋国家だと言っています。イギリスはTPPに参加表明をしているぐらいで、今、イギリス、フランスそしてドイツも海軍を太平洋に送ってきた。イタリアもおそらく近々海軍を太平洋に送ってくる。そういうことを考えると、NATO諸国とも安全保障の面で緊密に連携をしていけるのではないかと思います。これからは民主主義、あるいは法の支配、基本的人権という共通の価値観をを共有する国々と一緒に共通の価値観を守るために手を組んでいくということが必要になってくるのではないかなと。特にウクライナ侵攻を見てみると、何かあった時にみんなで一緒に動けるというのがすごく大事になってくる」

インドが「対ロ制裁に加わるのは厳しい」中国を巻き込めるかが焦点
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 ーーインドについて、先日、ウクライナ支援に向かおうとする自衛隊機をムンバイでは受けられないというふうにインド側から言われました。対ロ制裁の面でインドが抜け穴にならないのかという懸念を抱くのですが、その点はどう思われますか?
 「対ロ制裁にインドが加わるのは、今見ているとちょっと厳しいかなというところが正直あります。しかしインドが積極的に対ロ制裁の抜け穴を作ろうという動きにはならないと思っています。むしろ中国がどこまでこの制裁にきちんと加わってくれるかというところが経済制裁の面では大事なところです。中国はかなりロシアに対していろんな協力をするインセンティブがあると思います。おそらくそこまでインドは考えていない。そう思っていいかと私は思っています」

日本のエネルギー自立には…「石油・石炭を早くやめるべき」
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 ーーそして、エネルギーの自立のために増やすべきなのは原子力発電か再生エネルギーなのかという話です。まずは日本の一次エネルギーの国内供給では原子力は2%、火力が85%、再生エネルギーが7%です。天然資源が乏しい日本のエネルギー自給率は11.2%です。ではエネルギー自立のために増やすべきなのは原発か再生可能エネルギーなのか、どのように考えますか?
 「まず我々が最初にやらなければいけないのは、石炭をどれだけ早く止められるか、石炭と石油をなるべく早く止めて、そこは再稼働できる原子力発電と、化石燃料の中では一番きれいな天然ガスで補っていく、それをやりながら再生可能エネルギーを最優先でどんどん入れていくということになるだろうと思います。天然ガスも炭素を出しますから、どこかで天然ガスからも離脱をしなければいけませんし、原子力発電所の原発は40年で耐用年数が来ます。さらに安全性を確認して60年という原子力もあると思いますが、いずれにしろ耐用年数が来たら、廃炉にしていく。その間にしっかりと再生可能エネルギーを積み上げていく、この方針というのは変わらないだろうと思います」

 ーー河野さん自身は脱原発派ですか?
 「脱原発というのはつまり耐用年数が来たら、原発は廃炉にしましょうということです。今新しい原子炉を建てるというのは、経済的にもなかなかメリットがありません。だから今あるものは、どう安全性を確保して使っていけるかということになってくると思います」

 ーー最後に河野さんは総裁選があれば出馬されますか?
 「今、こういう国難の時期ですから、まず目の前の仕事をしっかりやっていきたいと思います」

2022年04月29日(金)現在の情報です

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