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全国で不足していた中『マスク生産』に乗り出した機械メーカーの今...供給過多で注文が減るも生産を続けるのは「利益を出すというより有事を想定」

2021年11月12日(金)放送

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2020年の春ごろ、深刻なマスク不足に陥った際、「何とかしたい」との思いから兵庫県尼崎市の会社がマスクの生産に乗り出しました。2021年11月現在、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中で、今、マスクの生産現場はどのようになっているのでしょうか。取材しました。

感染拡大で深刻となった“マスク不足”

2020年、日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大とともに深刻となった“マスク不足”。
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(リポート 2020年3月)
「時刻は午前7時です。天神橋筋商店街にやってきたんですが、すでに30人ほどの行列ができています」

ドラッグストアには、開店の2時間以上前からマスクを求める人の行列ができ、インターネット上では50枚入りで1万2500円など高額での取り引きが相次ぎました。

機械メーカーが“マスク生産”に参入

このような状況を「何とかしたい」と、2020年にマスクの生産に参入した会社が兵庫県尼崎市にあります。従業員約60人の機械メーカー「ショウワ」。自動車のエンジンなど、主に工業部品を洗浄する機械をつくっていますが、2020年4月に全くの異業種ながら国産マスクの生産を始めました。
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(ショウワ 藤村俊秀社長)
「(Qこちらはどういうことを行っている会社ですか?)業務用の洗浄機を作っている機械メーカーですね。(Qマスク製造のノウハウは昔からあったんですか?)いえ、何も。全くないです。(Qマスクはそんなに簡単に作れるもの?)全然、最初は作れなかったですね。機械があればできるのかと簡単に思っていたので、全然できなくて、結構大変でした」
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機械工場から車で5分ほどのところにあるのが、マスク専用の工場です。

 (リポーター)「このビニールシートの向こう側で、マスクがつくられているんですね」
(藤村俊秀社長)「ここから向こうはクリーンルームなので、この中に入るときは防護服を着ていただいて、完全にエリアを分けさせていただいております」
 (リポーター)「マスクってこんないろんな機械を用いてつくられているんですね」

国の補助金と自己資金、合わせて約4000万円かけて、マスク製造の設備を導入しました。
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(ショウワ 藤村俊秀社長)
「(Qこれがマスクの元になるもの?)この(不織布)4枚を1枚にして、その後に『プリーツ』と呼ばれる“ひだ”を付けます」
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ここでは、最大で1分間に200枚のマスクを生産することができます。

(ショウワ 藤村俊秀社長)
「(Q現在どれくらいのマスクを製造することができる?)機械の能力からすると、8時間(稼働して)、1か月に約90万枚~100万枚ぐらいは生産できます」

供給過多で注文減るも「生産を続ける意義は大きい」

当初は自治体などに寄付していましたが、2020年8月に大きな転機が訪れます。大手メーカーから「マスク生産を委託したい」という注文が入ったのです。工場がスタートしたころは1万枚程度だったひと月の生産量は、一気に200万枚以上になりました。生産体制が追い付かず、さらなる設備投資を進めました。ところが…。

(ショウワ 藤村俊秀社長)
「今年に入って不織布のマスクがだぶつき始めている。供給過多になってきていることもあって、2月の段階で基本的には(大手からの注文は)ゼロになりましたね」
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まだ設備投資分の回収もできていない中での注文の停止。現在は、自社サイトなどで販売していますが、以前ほどの売り上げは得られません。それでも「マスク生産を続ける意義は大きい」と藤村社長は話します。
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(ショウワ 藤村俊秀社長)
「(Qマスク製造を続ける思いというのはどういうところに?)有事があることも想定をして、量は本当に少ないですけど、販売で利益を出すというよりはインフラの意味も。災害の時のための担保になるような形でご協力できればなという意味合いもあって(生産を)続けています」

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