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先生も四苦八苦『オンライン学習』取り入れから3週間 子どもたち「早く普通の学校生活に戻りたい...」

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緊急事態宣言が出される中、大阪市立の小中学校でオンライン学習が取り入れられて約3週間。子どもたちの学びに差は生じていないのか、現状を取材しました。

オンライン→対面→給食→オンライン 学習の遅れを心配する保護者も

緊急事態宣言中の4月26日から大阪市が独自に取り組んでいるオンライン学習。大阪市教育委員会の方針では、市立の小学校の場合、1・2時間目は自宅でオンライン学習を行い、その後、学校に登校。3・4時間目はプリント学習などの対面授業を行い、給食を食べた後は再び自宅に戻ってオンライン学習をするとしています。
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その実態について、大阪市内で小学生の保護者に話を聞いてみました。

(4年生の保護者)
「プリント学習がメインですかね。学校でもらってきたパソコンで、動画でちょっと勉強している感じですね」
(3年生の保護者)
「オンラインではないです。決められたドリルをその時間にやるという感じで、15分~20分で終わってしまって、後は読書の時間というような形なので、学習が遅れているのかなとはちょっと感じています」

「ネット回線」の事情で制限も

実は、全ての小中学校で毎日オンライン学習が実施できているわけではありません。その理由は、同時に接続することで起きる「ネット回線のパンク」。午前中の「双方向」でのオンライン学習は制限されていて、小学校の場合は5月14日時点で、各区ごとに週1回35分だけしかできていないのです。また、オンライン学習は正規の授業時間として認められないため、大幅な授業時間の不足が生じていて、松井一郎市長は土曜授業や夏休みの短縮も検討しています。

初の「双方向」授業 “新しいことはおもしろい”のモチベーションで

5月13日、大阪市港区にある磯路小学校では、全校児童約300人のうち9割が1時間目から登校していました。1・2時間目はプリント学習などがメイン。児童が揃う3・4時間目は緊急事態宣言期間の延長を受けて復習などではなく通常授業に切り替えました。みんなが楽しみな給食の時間は、今は黙って黙食です。給食が終わると、子どもたちは慌ただしく帰宅します。
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そして、午後2時からがオンライン学習の時間です。5年生のクラスでは10人ほどが学校に残りました。これまでの2週間はタブレットに慣れるための授業でしたが、5月13日に初めてオンラインで双方向の授業に挑戦しました。
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(児童)「先生、meetのいきかた、押してクリックすればいいんですか?」
(先生)「クリックしてみてください。それでダメならもう一回聞いてきて」
(児童)「画面が共有されなくてわかりませんでした」

子どもたちはまだ機械の扱いに慣れず先生も四苦八苦です。

(先生)「meetのみなさん、今、教室の人が開いてみたら解答がなぜか見られない。ちょっと見られるようにしますので…」
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午後はネット回線の制限がないため、この学校では先生たちが日々、オンライン授業に挑戦しています。

(5年生の担任 高井大輔先生)
「2週間毎日コツコツやっていけば、僕も子どもたちも慣れるかな。子どもや僕も新しいことはおもしろい。そのモチベーションで今やっているという感じですかね」

オンライン学習時の家庭での子どもたち…今の気持ちは?

5月12日、大阪市内の別の小学校に通う3人の子ども(2年・4年・6年)がいる今井さん一家を取材しました。午後、6年生の誠くんは学校から貸し出されているパソコンで、5時間目・理科のオンライン授業を受けていました。しかし…。
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(誠くん)「えっ『ネットワークの切断が切れました』って。お母さん、どうやってやんの?」

インターネットの回線が突然切れて、母親の聡美さんとともに復旧を試みますが、なかなかうまくはいきません。一方、4年生の悠くんは5時間目はプリント学習。2年生の美桜ちゃんはパソコンでNHKの番組を視聴です。しかし、子どもにとって家での勉強はなかなか集中が続きません。オンライン学習が始まって3週間。子どもたちに今の気持ちを聞きました。

(6年生 今井誠くん)
「早く普通に学校生活が送りたいですね。もうしんどいです」
(4年生 今井悠くん)
「普通の学校の生活を忘れてしまっているので、ちょっと思い出したいな」
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新型コロナウイルスの影響で、飲食業で働く夫の収入が減少。聡美さんはパートで働き始めようと思っていましたが、緊急事態宣言の延長が決まり、働き始めるタイミングがつかめません。

(母親 今井聡美さん)
「延長になって私も仕事に行きたいなと思っていたんですが、プリント学習とかオンラインとか、いてあげないとできていない部分がある。これがいつまで続くのかとすごく不安」

慣れない学校生活はまだ続きます。

2021年05月17日(月)現在の情報です

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