「行動力がとてつもない」又吉直樹が語る、キングコング西野の"作家魂"とは?

エンタメMBS

2018/12/18 17:00

今年10月~12月、3か月にわたり別々の出版社からジャンルの違う本を3冊出版したキングコング西野亮廣。彼の本に対する思いに迫ったのは、今夜(12/18)放送の「OFLIFE」。同じ芸人作家の又吉直樹へのインタビューも交え、「アナログに価値がある」という西野の「書くのも売るのもどっちも本気」という作家魂に迫る。

紙の本はアナログに価値がある

デビューからスーパールーキー的存在で頭角を現してきたお笑いコンビ・キングコング。ツッコミの西野亮廣(38)は絵本作家をはじめ、肩書きにとらわれない才能を発揮し、話題を作って来た。今秋、西野は3か月連続でジャンルの違う本を出版した。10月に徳間書店からホリエモンとの共著「バカと付き合うな」。11月にはKADOKAWAからビジネス書「新世界」。そして12月には幻冬舎から絵本の最新作「ほんやのポンチョ」。いずれも大手の出版社ばかりだ。本の帯にライバル社の宣伝も入れた。なかでも「新世界」は、「事前予約した方にはサイン入れます、と言ったら、8300冊予約が来てしまって」。出版社の社員を動員しての大がかりな発送作業となった。西野は「紙の本は人の手が絡んでる。むちゃくちゃアナログ。そこに価値がある」という。

「行動力がとてつもない」作家・又吉直樹が西野を語る
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書籍の売り上げは13年連続マイナスで、出版不況と言われて久しい。この状況をなんとか出来ないのか?さかのぼること3か月前、西野は3つの出版社に「出版同盟」という声明文を出し、「小競り合いはやめて"本"に世間の目を向けましょう」と呼びかけた。「月刊KADOKAWA」編集部の大鬼一浩さんは「信頼の高い著者でないと成立しない話」という。芸人仲間で芥川賞作家の又吉直樹は「行動力がとてつもない。普通なら居酒屋の話で終わっていることをやってみようとする。めっちゃリスクを背負ってるな、という戦い方をする。カッコええと思います」。

西野が考えた本を売る仕掛けとは
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「本を書くのも売るのも、どっちも本気」という西野が考えた数々の仕掛け。印税を使って、「新世界」の発売日の11月16日に毎日新聞に全面広告を出した。本の前書きを全文掲載するという異例の読む広告だ。その数日後、東京のモノレールのゆりかもめの車両をジャックし、「出版不況を終わらせる」と書かれた3社合同の広告を掲載、話題を作った。本を通じて「お年寄りから子どもまで全世代を楽しませたい」というのが目標だ。そのためには何が必要か、KADOKAWAの編集者、取次のトーハンの担当者との飲み会を開き、普段関わることのない人たちと垣根を越えた話し合いの場も持ち、問題点も探った。

遊び心にあふれた自宅マンション

相方の梶原雄太とキングコングを結成したのは20歳前。「はねるのトびら」でブレイクしたが、先輩芸人が敷いてくれたレールを走るのではなく、「芸能界の外へ出てみよう」と、25歳で絵を描き始めた。絵本「えんとつ町のプペル」は37万部を売り上げ、2020年に映画公開されることに。そのストーリーを西野がすべて語るというイベントが大阪のショッピングモールで開かれた。イベント後、参加した100人近くと飲み会を開催、意見を聞いてゆく。
都内の自宅マンションは遊び心にあふれている。「家で作業をすることが多いので、楽しくしておきたい」という。山積みの絵本は、予約サイトで申し込んでくれた人にサインを書いて自ら発送する。朝から1000冊を仕上げた。「本を自分で届けることをサボりたくない。責任を持ってやりたい」という西野。電子書籍が登場した今、本を届けることにこだわり、人が関わるアナログさを大切にしようとする西野の作家魂を追う。

「OFLIFE」はMBSで毎週火曜深夜1時59分から放送。
ある分野のスペシャリストが、もうひとつの才能を発揮する姿を追うドキュメンタリー番組。
番組のナビゲーターには、元メジャーリーガーの黒田博樹。ナレーションを女優の手塚理美が務める。

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