つぶのどす〜。京都て和食屋さんはもちろんやけど、洋食屋さんもおいしいとこがようけあるんどすえ。その洋食で使うソース、ありますやろ。あれ、実は京都で作ってるやつが多いんどす。知ってはりました? 今回はいわゆる地ソース、京都で作られてるソースをあれこれ食べて、味比べさせてもらいましたんえ。ソースなんか、そんなに味変わらへんのちゃう?と思たはる人、それえらい間違いどすえ!

■ つぶ乃
洛中の外れに生まれ育ち、京都を担う二次元タレントを目指して活動を開始。ホンネが見え隠れする毒っけの強い物言いで、京都の真実に斬り込んでいく予定。
京都の地ソースを5つ買うてきました!
今回は京都で作られてる地ソース、しかもウスターソースを5つ買うてきました。ほんで、ラベルやら見た目やら、香りやら味やら、いろいろ比べてみましたえ。ちなみにつぶ乃の主観やさかい、「違うで!」と思わはる人がいてはったら堪忍どすえ。
鹿のマークのオジカソースさんは、「赤ワインの豊かな香り」て文字からも、リッチな味が想像できますわ〜。
オジカソースさんは、大正7年京都祇園生まれで、今は山科区の株式会社オジカソース工業さんで作られてますんえ。ホームページによりますと、なんと魚醤が使われてるんやて! 甘めの香り......フルーツっぽさも感じますなぁ。いわゆるウスターソースより粘度がありますわ。
金文字を使て高級感あふれるデザインにしてはるのが蛇の目ソースさんどす。
こちらを作ってはる亀岡市の株式会社廣田本店さんは1920年創業の老舗さん......って今年で100年! おめでとうございます!! 香りはラベルからも感じたとおり上品な印象どす。粘度はサラサラどすえ。
赤と白のコントラストが目に止まるツバメソースさんがこちらどす。ツバメのイラストがかわいいどすなぁ。
赤白黒の3色使たラベルがクールなツバメソースさんは、京都市南区のツバメ食品株式会社さんで作られてるんどす。このラベルも歴史ありそうどすなぁ。香りはスパイシーさを感じましたえ。ウチの友達が小さいころからコレで育った言うて絶賛どした。
フルーツも野菜も、ようけ使てます!っていうのがわかるパパヤソースさんどす。
宇治市大久保の大洋産業株式会社さんが作ってるのがパパヤソースさん。「本格」の文字から自信が伝わってきますえ。酸味のある香りと唐辛子系のスパイシーさも感じられますなぁ。色は薄めの茶色でサラサラどす。
ヒロタソースさんは大文字やら五重塔やら京都の名所がイラストに描かれてますえ。
かわいらしいイラストと淡い色使いのラベルが目を引くんがヒロタソースさん。ホームページによると、これははんなりシリーズのラベルみたいどすな。ラベルにも書かれてる「京都堀川北大路上ル」のヒロタソース株式会社さんで作られてますんえ。甘さと酸味を感じさせる香りどした。
どのソースとどのメニューが合うやろか!
5つのソース、どれも個性的や思いまへんか? ラベルもかわいいし、味も香りもホンマに色々。ウチも全部揃えたなりました。おんなじウスターソースがこんだけ違う思てへんかったさかい、びっくりどすえ。ここからはつぶ乃の独断と偏見で選ぶ、「このソースにはコレが合うんちゃうやろか?」コーナー。はっきり言うて全部おいしいし、何にでも合うんやけど、そこはそれ。まあ、話半分に見ておくれやす。
オジカソースさんはお肉系にぴったりな感じがしましたわ。
オジカソースさんはビフカツやミンチカツと合わせてみましたんえ。肉のおいしさを引き出すいうか、ワンランクアップさせるいうか、相性バツグンどした。コロッケなんかも良さそうやわ〜。
素材の味を生かして、美味しさアップどすえ。
蛇の目ソースさんは酸味が優しかったから、素材の味を生かしたいな思てオムレツに合わせたんどす。玉子の旨味とソースの味が寄り添って、グッとおいしくなりました。ほかにチキンステーキにも使てみましたけど、こちらもドンピシャ。名バイプレイヤーいう感じどした。
友達が絶対にコレ!言うてたけど、ホンマにぴったりどした。
スパイシーでソース自体の味が強めなツバメソースさんで、焼きそば作ってみたら、これまた絶品どした。ソースの味が主張してるけど、バランスがいいんどす。ツバメさんは買いに行ったお店で「オリソース」いうのもあって、辛さが強烈でそれがまたクセになりますんえ。
カレーにかけてもいいし、隠し味に入れても絶対おいしくなりますえ!
味の主張がはっきりしてるパパヤソースさんは、強い味のカレーにも負けへんナイスコラボ! コクもあるし、ケチャップの替わりにオムレツなんかにも合うんちゃうやろか? 揚げ物の王様、コロッケとかも良さそうやわぁ。
サーモンのほかにもアジフライやらエビフライに合う思うわぁ。
優しい味わいのヒロタソースさんには、サーモンのホイル焼きを合わしてみましたえ。サーモンの味にソースのコクと旨味がプラスされて、これまた絶品どす。ほかにもエビフライやらアジフライやら、魚介類と合わせてみたくなりましたえ。
京都の地ソース、どれも絶品どすえ!
いろんなソースを試して、楽しんでおくれやす!
ひとくちに京都の地ウスターソース、言うてもホンマに色々どした。味も違うし、香りも違う、ラベルもそれぞれに個性が出てて、どれもがオンリーワンやったわぁ。今回紹介したソースは京都やったら必ずどこでも売ってる、っていうことでもないんどす。
お店さんによっては置いてはらへんかったりするさかい、ちょっと探してもらわなアカンのもあるかもしれんけど、それもまた京都を楽しむいうことで堪忍しておくれやす。ちなみにウチはスーパーやら百貨店で買いましたんえ。フライもんからカレーやら目玉焼き、野菜のドレッシング的にも使えるし、隠し味にもぴったり。京都の地ウスターソース、一回食べてみておくれやす。絶対ハマるはずどすえ。
さて、今まで12回続けてきた「つぶ乃のきょうとの人しか知らんこと!?」。今回で一旦お休みさせていただきます。でも京都にはまだまだようけ楽しいもん不思議なもん、おいしいもん、ほかにはないもんがいーっぱいあるんどす。また紹介できる日を待ってておくれやす。つぶ乃は永久に不滅どすえ!
きょうとの人しか知らんこと その12
思いがけずようけ種類がある京都の地ソースは、それぞれが個性的でどれも抜群においしいんどすえ。
