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親には「死ぬまで隠し通すつもり」コロナ禍で収入減によって生活が困窮『夜の街』に飛び込む女性たち

2021年11月26日(金)放送

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今年は緊急事態宣言が3回出されるなど、特に飲食業界にとっては厳しい1年でした。そんな中、非正規雇用の労働者数が激減し、とりわけ女性が大きな影響を受けているとみられています。突然仕事を失い、さらに公的な支援なども行き届かず、「夜の街」に飛び込む女性たちの姿を追いました。

時短解除で活気戻るなか…夜の接客業「ぶっちゃけ変わっていない」

10月25日、大阪府に出されていた飲食店への時短要請が解除されました。11か月間という長い長いトンネルでした。11月12日に取材班が大阪・ミナミの繁華街を訪れると、コロナ前までとはいかないものの、活気が戻ってきていました。

(飲みに来た人)
「夜までだいぶ店も開いているので飲みに行きやすくなりましたね。(Qきょうは何時まで飲む予定?)えーっとまあ死ぬまで飲もうかなと思います」

(飲みに来た人)
「ご飯行ってきました。もう1軒行こうかなと思っているんですけど。(Qさっき一緒に写真撮るか揉めていましたけど?)ノリめっちゃ悪くなってるんですよ。いつの間にか彼氏ができて。グリコの前でポーズとってと言ったら全力でやってくれるタイプだったのに、『ちょ、もういいってそんなん終わったって』と怒られた」

夜が更けてもネオンに明かりが灯るようになった繁華街。すると、路上には客引きの姿も…。時短要請が解除されて夜の接客業も復活しているのでしょうか?
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(CLUB XENO 接客業 朝比奈アリスさん)
「お客さん戻ってくると喜んでいたんですけど、ぶっちゃけ全然変わっていないですね。1番ひどい時だと1時間お客さまが来ないとかぽつぽつ何組かしかいないとか」
(CLUB XENO 店長)
「(客は)戻りきってはいないですね。少しずつ少しずつという形ですね。商店街とかコロナの時期と比べると人の絶対的な数は減っていますね」

コロナ拡大期に「感染の震源地」とも揶揄された夜の街はまだまだ厳しい状況が続いているようです。緊急事態宣言の日々が続いた2021年。取材班は、そんな中でも夜の世界に飛び込もうとする女性たちを取材してきました。

夫の収入だけで足りず…託児所費用のため働くのは「夜の街の方がいい」

今年6月に大阪・ミナミの街で1人の女性と出会いました。18歳のななこさん(仮名)。1歳の娘を育てる母親です。取材した日は、夜の接客業を始めるために、面接を受けに来ていました。

(1歳の娘を育てるななこさん・仮名 18歳 今年6月)
「あまり話さない方なんで、しゃべれるかなという不安があります」

コロナ禍で夫の収入だけでは生活が維持できず、働かざるを得なくなったといいます。

(1歳の娘を育てるななこさん・仮名 今年6月)
「(昼間の)保育所がいっぱいなんですよ、定員が。だから(夜間の)託児所しか空いていなくて、託児所の料金的にも夜の街の方がいいなとなりました。(Q託児所はどれくらい?)1か月で5万円ちょっとくらいです」

カフェでの収入が激減…夜の街で働くことを考える大学生

生活の困窮から夜の世界に身を投じる女性たち。大阪府内の大学生で21歳のれなさん(仮名)は、これまで夜の街とは無縁だったといいますが、今年7月にナイトワークを始めようとしていました。

(大学生 れなさん・仮名 21歳 今年7月)
「(シフト)全然入れなくなって、お金ないしという感じですかね」

1人暮らしのれなさんは、コロナ前はカフェで働いていて、月15万円ほどの収入で大学に通いながら生活してきたといいますが。

(大学生 れなさん・仮名 今年7月)
「もともと週5で働いていたのが、2週間か1週間に1回くらいになっちゃって、月2~4万円くらいになりました。(Qそれがきっかけですか?)若いうちにしかできないし、せっかくだからやってみようって。今何やっても稼げなさそうだし。(Qご両親に仕事のことは?)お昼の仕事1本でやってると思ってます。死ぬまで隠し通すつもりです。(Qそれはなぜ?)やっぱり偏見とかもあるし、お母さん大好きだから後悔とかしたらかわいそうだなと思って」

ミナミの店に体験入店へ

夜の接客業で働こうとする大学生のれなさん。この日、ミナミの店で体験入店することになり、カメラも店の中に入ることが許されました。

  (店長)「水商売自体は未経験?」
(れなさん)「未経験です」
  (店長)「ちなみにどういうことされていたんですか?」
(れなさん)「お昼は飲食店で普通に働いていました」
  (店長)「お料理は得意ですか?」
(れなさん)「なにもできないです。レンジくらいしか使えないです」
  (店長)「接客は得意ですか?」
(れなさん)「カフェとかの接客は好きです」
  (店長)「緊張すると思うんですけど、フランクに」

面接を受けて、その後、接客用のドレスに着替えます。華やかな白いワンピースに身を包んだれなさん。そしてすぐに客のタバコに火をつける方法など接客の所作を学びます。

  (店員)「手で覆ってあげて火が消えないようにして、お客様の口元にもっていく」
(れなさん)「(ライターの火がつかず)ちょっと、さっきまでついてましたよね?」

一抹の不安を抱えながらもその日のうちに接客することになりました。ここからは撮影NGのため、取材班は一旦外へ。

体験入店を終えて「夜の街で働くのは仕方ないかな」

2時間後、体験入店を終えたれなさんが出てきました。

(大学生 れなさん・仮名)
「(Qどうでしたか?)なんか疲れました。(Qどんなところが?)しゃべりながら手を動かしたり。(Qお給料はいくらくらい?)6500円くらいだと思います。2時間くらいなので。(Qコロナ禍でこの仕事をしている自分は?)仕方ないかなと思います。(Qこの業界で働こうと思いますか?)ちょっと考えようかなと。1回寝て」

この2週間後、れなさんは夜の街で働くことを決めました。

夜の街では突然、生活が苦しくなり安易に身を投じる女性たちもいます。その多くは行政などの支援の存在を知らないことが多く、「行き届く支援」がより求められています。

【自立相談支援窓口】
▼大阪市立男女共同参画センター「女性総合相談センター」
TEL(06)6770-7730
(火~土:午前10時~午後8時半
 日・祝:午前10時~午後4時 LINEなどでの相談も可能)

▼大阪府内:市や区ごとに窓口を設置 電話・メール等で相談可能

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