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『銃撃現場の90m先の壁に弾痕とみられる3つの穴』流れ弾か...うかがえる手製の銃の威力 捜査員50人が現場検証

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 安倍元総理が銃撃され死亡した事件。銃撃現場近くの壁面には弾痕とみられる複数の穴が見つかりました。

 殺人の疑いで送検された元海上自衛隊員の山上徹也容疑者(41)。犯行について「母親が多額の寄付をして破産した」と母親が入信する宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」への恨みを募らせたと供述しています。

 こうした中、山上容疑者の親族関係者が取材に応じ、母親の入信は“山上容疑者の父親の死が原因ではないか”と話しました。

 (親族関係者)
 「(入信後の母親は)『愛』とか『真理』が話で出てきて、生気がとぼしい感じがした。週に3~4日は家を空けていた」

 また約20年前には“山上容疑者が悩みを抱えている”と聞いたといいます。

 (親族関係者)
 「推測だが(母親の)宗教のことが1つの原因ということは間違いないと思う」

 最後に会ったのは8年前だといいますが、事件を起こした背景についてはこのように話しました。

 (親族関係者)
 「(山上容疑者の)生い立ちから知っているので、そこまで追い込まれるだけ理由があったのかと思う」

 母親が献金していた「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」は“破産を知った上でさらに献金を要求することはない”としていますが、7月12日に全国霊感商法対策・弁護士連絡会が会見を開き、「近年も献金トラブルはある」と訴えました。

 (全国霊感商法対策・弁護士連絡会 渡辺博弁護士 7月12日の会見より)
 「これ(『聖本』と書かれた本)を(旧)統一教会はいくらで信者に買わせるかというと3000万円。信者1人に4冊も5冊も売りつける」

 元信者はこの会見で次のように話しました。

 (元信者 7月12日の会見より)
 「犯人のしたことに関しては何一つ擁護することもないです。ただ人生を(旧)統一教会によって破綻させられた身としては(協会を恨んだことは)理解できてしまう。それだけ(旧)統一教会は人生を破壊します」

 事件現場周辺では7月13日午前5時ごろから、奈良県警が捜査員約50人で現場検証を実施。山上容疑者の手製の銃から発射された弾丸の捜索にあたったということです。捜査関係者によりますと、銃撃現場から90mほど離れた立体駐車場の壁面には、弾痕とみられる穴が3か所確認されたということです。流れ弾なのでしょうか。手製の銃の威力がうかがえます。

 また容疑者の事件前の行動も徐々に明らかになってきました。山上容疑者は事件前日の7月7日、安倍元総理の遊説先である「岡山にも行っていた」と供述していることがすでにわかっていますが、捜査関係者によりますと「岡山に持って行った銃とは別の銃を犯行には使った」という趣旨の供述をしていることが新たにわかりました。また、JR新大阪駅などの防犯カメラには山上容疑者とよく似た人物が映っていたということです。山上容疑者は犯行時、ショルダーバッグに銃を入れていましたが、それとよく似たバッグも映像に映っているということで、警察は山上容疑者が岡山を訪れた際も銃を隠し持っていたとみて調べています。

 現場近くの近鉄大和西大寺駅前では7月13日も献花をし手を合わせる人の姿が絶えません。

 (奈良県内から来た人)
 「行かないと後悔するかなと思って。いまでもまだ現実とは受け止められていないので」
 「誰よりも日本のことを考えてくれていて、ずっと大好きでした」

 (大阪市内から来た人)
 「これからも活躍してほしかったです。残念です」
 「犯人もすごくつらい事情がいろいろあったんだろうけど、やっぱりこのやり方は絶対に間違っているなと」

 献花台は7月18日(月・祝)まで設けられているということです。

2022年07月13日(水)現在の情報です

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