「劇場版 FFXIV 光のお父さん」坂口健太郎&吉田鋼太郎の父子が本当に魅力的なワケ

エンタメMBS

2019/06/20 10:30

オヤコって難しい。血がつながっているから気が合う、なんて幻想で、まったく理解不能であっても、好きじゃなくても、他人だったら友達にもならない!と思っても……他人じゃないから無関係ではいられない。
6月21日公開の映画「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」は、親子だからこそわかり合ってゆく父と息子の物語……なんて言い出すと、陳腐で陳腐で陳腐きわまりない!のだけれど、これはその難しい親子関係を「陳腐でない方法」で修復していく物語だ。なんと実話がベースとなっている。

すれ違った父子がゲームの世界で旅をする
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父と息子とゲームの話である。いや、大丈夫、ファイナルファンタジーどころかオンラインゲーム全般一度も触ったことがない人でも、生まれた時から娘だったので息子になったことはなく父親になったこともなる予定もないという女子でも、この物語は響くだろう。
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仕事一筋だった父がある日突然仕事を辞めて自宅でぼんやりするようになる。何か抱えているようだが何も話さない。それなら......というので、息子は自分が誰かを隠して父をオンラインゲームの世界に誘うのだ。そしてゲーム内世界で友人同士として触れ合い、心を開かせ、父の抱える秘密を聞き出そうとする。そこには遠い幼い日の父との楽しい思い出があるー。 

映画が突きつける容赦ない現実とは?
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以下、こう書けばうっすらネタバレの危険があるが......死ぬのが怖いのは、今ここで人生が終わったらイヤだと思うのは、まだこうありたい自分になれていないからだ。そして、このままではダメだと思う何かがあっても放置してしまうのは、まだ時間がある、と思っているからだ。わかっているのに忘れているそんなことを、この映画は容赦なく突きつけてくる。本気でこうありたい自分になろうとしていますか? 本当に時間はありますか? そう、平凡なきょうが平凡な明日に続いてゆく保証はどこにもない、のだ。 

ドラマとは違う、「坂口健太郎&吉田鋼太郎」父子の魅力
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MBS/TBS深夜枠のドラマが評判となり、今回映画化となったのだが、ドラマ版でお父さんを演じた大杉漣さんは映画化決定直前に亡くなられた。時間は「なかった」のである。大杉&千葉雄大父子もよかったが、映画版新キャストも、泣かせ、同時に笑わせる最強父子だ。公開規模が大きくないにも関わらず、企画と脚本だけで出演を快諾してくださった二人。共に大のファイナルファンタジーファンのプレーヤーであることが、出演決定後にわかったのだという。やはり、最強。
ラスト、GLAYの書き下ろし主題歌も、映画に寄り添い、みぞおちをダイレクトに素手で掴んでくる。こちらも最強。

「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」
6月21日(金)公開
出演:坂口健太郎 吉田鋼太郎 佐久間由衣 山本舞香 佐藤隆太 財前直見
監督:野口照夫(実写パート)・山本清史(エオルゼアパート)
主題歌:GLAY「COLORS」(LSG)
©2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会 
©マイディー/スクウェア・エニックス

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