愛宕念仏寺 住職・西村公栄 #178 2019年12月08日(日)放送

今回の主人公は、天台宗 愛宕念仏寺の住職西村公栄さんです。

京の奥嵯峨に静かに佇む愛宕念仏寺には、何とも可愛らしい姿をした石の羅漢像が境内に1200体並んでいます。『羅漢』とは、釈迦のもとで修業を積み悟りをひらいた高僧のことです。その姿は、大笑いをしていたり、2体で抱き合っていたり...1体1体がユニークな表情をしています。これは、戦時中に住職が一時不在となり「京都一の荒寺」と呼ばれるまでに荒廃してしまった、この寺を、先代の西村公朝さんの呼びかけで、寺の復興のために作られたものです。ノミを振るったのは、家族の絆を大切にしたい。先祖の恩に報いたい。亡くなった人を弔いたい...。様々な思いを抱く、たくさんの人達が羅漢像を彫り上げました。

そんな羅漢像に囲まれた寺の本堂で、今年11月あるコンサートが開かれました。シンセサイザーを奏でるのは、法衣を着た住職の公栄さんです。公栄さんは、35年ほど前から「仏の世界サウンド」と名付けて仏教の世界観を音楽で表現する活動をしています。

そして、近年新たな取り組みを始めました。境内の土で粘土を作り、「身近に仏を感じてほしい」と参加者を募って土仏(つちぼとけ)作りの教室を開いています。より自然に、仏とともに心安らかに生きる道筋を現代に説く姿に迫ります。

【INFORMATION】
愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)

〒616-8439
京都府京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5
075-865-1231

土仏教室(不定期・要予約)

Movie

京都知新オススメの京都 職人&工房 体験