BLOG京ノ旅手帖2019.05.08

あの人にあげたい、京のおみやげパン

By西垣 愛佳

京都みやげに新たな選択肢を!

「せっかく京都に来たから、京都らしいものをおみやげにしたい!」。でも、23度と回数を重ねるうちになんだかワンパターンに...!? そんな時はパンをおみやげにしてみるのはいかがでしょう。パンの消費量日本一に輝いたこともある京都は、おいしいベーカリーの宝庫なんです。そんな数あるベーカリーの中から、京都人が愛する3店をご紹介。並んででも、少し足を伸ばしてでも食べたくなるパンの旅にいざ出発!

おいしい香りに誘われて...昔ながらのベーカリー「まるき製パン所」へ

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レトロな雰囲気の松原京極商店街を歩いていると、パンの良い香りが...。ここは並ぶのが嫌いな京都人でも並ぶ、昭和22年(1947)創業の「まるき製パン所」。お邪魔したのは小雨の降る平日でしたが、そんな日でも客足が途絶えません。もちろん休日は行列必至!

自慢は「ロール」

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こちらの商品の7割を占める主力商品が「ロール」。いわゆるコッペパンのことです。以前はこのあたりに女子高があり、学生たちに評判だったロールの種類を増やしていった結果、今では60種類のメニューがあるそうです。

たっぷりの具材に心も踊る!

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店の奥に調理場があり、スタッフのみなさんが次々にロールに具材をサンド! 笑顔の絶えない、和やかな空間です。作り置きしないロールは、開店中も随時焼き上げられていきます。「ケチケチしてたらおいしいもんできひん!」という2代目ご主人・木元廣司さんの言葉通り、具材が溢れそうなほど挟まれます。

ここでしか作れないパン

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「特別なことは何もない。なるべく自然に、おいしいものを作ろうとしてます」と、木元さん。1週間のほとんどをお店で過ごすという木元さんは「他の場所では、ここで作るようなパンは完成しない」とも。この地ならではのローカルな空気感、スタッフのみなさんの明るい声と笑顔、そしてお客さんとの距離の近さ。ここでしか味わえない雰囲気も、まるき製パン所ロールのおいしさの秘密なのかもしれません。

「まるき製パン所」の一押しおみやげパンは...

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様々なパンが並びますが、やはりロールは外せません。挟む具材は定番のハムやあんこをはじめ、ポテトサラダ、ハムカツ、クリームなどなど...。人気は「ハムロール」170円(税込)。たっぷりキャベツとハムのシンプルな一品だからこそ、ロールのおいしさが際立つ! まるき製パン所のロールは、一つ一つがリーズナブルで種類豊富なので、友人や家族での大人数での集まりや、会社へのおみやげにして、みんなでワイワイ食べるのにぴったりですね。

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■まるき製パン所

京都市下京区松原通堀川西入ル 
市バス停大宮松原から徒歩3分
075-821-9683
平日6時30分~20時、日・祝7~14時

キラキラ輝くフルーツがまぶしい 「フルーツパーラー クリケット」

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桜の名所としても知られる古社・平野神社。その向かいに、清潔感のある明るいカフェのようなおしゃれなお店を発見しました。ここは「フルーツパーラー クリケット」。店の中に入ると、フルーツたちのあまーい香りが...!フルーツやコンフィチュール、ゼリーなどが並ぶ姿に、思わず「おいしそう~! 」と声が漏れます。

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フルーツパーラー、だからこそのサンド

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こちらでぜひおみやげにしたいのが、フルーツサンド1,200円(税込)。季節や入荷状況によって内容は変わりますが、いちごやマンゴーなど、フルーツ界の人気者たち7種がふんだんに入っています。生クリームは2種類を混ぜて使っており、甘さやコクのバランスも絶妙。果物の甘さや程よい酸味がうまく引き立ちます。

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「フルーツに興味や思いを向けてほしい」との思いで毎朝作られるフルーツサンドは新鮮でボリューミー。たっぷりのフルーツが入っている点は、フルーツパーラーならではの魅力です。

女子会やママ友会にもおすすめ!

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40年前から試行錯誤を重ね、今が黄金のバランスだというこちらのフルーツサンド。見た目もキラキラしていてかわいいので、女子会やママ友との集まりでの受けは抜群です。どこを食べてもはずれが無いように作るのがこだわりだそうで、本当にどこを食べてもたっぷりのフルーツとクリーム...!感想をシェアし合うのも楽しいです。

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■ フルーツパーラー クリケット

京都市北区平野八丁柳町68-1 サニーハイム金閣寺1F 
市バス停衣笠校前から徒歩2分
075-461-3000 
10~18時
http://www.cricket-jelly.com/

祇園散歩中に発見! 京都らしいたたずまいの「グランマーブル祇園」へ

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園界隈の散策は京都旅に欠かせませんよね。京料理店やカフェが立ち並ぶ花見小路通を歩いていると、のれんのかかる上品なお店を発見。ここは「グランマーブル祇園」。お店の奥には坪庭もあり、京都らしさを感じる高級感のある店内が素敵です。

「マーブルデニッシュ」が看板商品

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こちらの自慢の商品は、見た目も美しいマーブルデニッシュ。デニッシュという洋の要素に、和の素材を織り込んだ、贅沢な逸品です。旅行者はもちろん、地元の人々にとっても、憧れのデニッシュなんです 。食感は驚くほどしっとりとしていて、一口食べただけでリッチな気持ちに。断面の綺麗なマーブル模様は、一つ一つを職人さんが手作業で作り上げているからこそできるものなのです。

定番人気のフレーバーをぜひ、ご賞味あれ

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季節ごとにさまざまなフレーバーが登場するグランマーブル祇園ですが、定番人気は「京都三色」1080円(税込)。プレーン、苺、「祇園辻利」のお抹茶が使われた抹茶と、3種の生地を織り込んで作られたマーブルデニッシュです。酸味、甘み、ほろ苦さが絶妙に調和! 丁寧に作り込まれているな、と見た目でも、舌でも感じられる一本です。ここぞ! という時の手みやげにもぴったり。一週間以上、日持ちがするのも嬉しい! いつもお世話になっているあの人へ、感謝の気持ちとともに渡してみませんか?

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■ グランマーブル祇園

京都市東山区祇園町南側
市バス祇園から徒歩3分
075-533-7600 
11~20時(季節により変動あり) 
https://grandmarble.com/

おみやげの新定番、パン

魅力的なベーカリーが軒を連ねる京都。お菓子や雑貨も良いけれど、ふかふか・しっとり・もちもち...と個性豊かな表情を見せてくれるパンをおみやげに選んでみるのも素敵ですよ。種類が多いからこそ、渡す人の好みを考えながら選べるのも魅力!お気に入りのベーカリーを見つけて、あの子に、あの人に、おいしいパンを贈ってみてくださいね。

※価格は取材当時のもの

ライター
西垣 愛佳 にしがき あいか

京都在住のライター。おいしいものを求めて散歩するのが週末の楽しみ。最近は御朱印集めにはまっていて、梨木神社でいただいた御朱印がお気に入り。

カメラマン
鈴木 誠一 すずき せいいち

京都生まれ・京都育ち・京都在住のグルメカメラマン。スイーツや料理など、食べ物の撮影が得意。趣味はおいしい食べ物を食べることと、撮影すること。