2025年07月24日(木)公開
「石破総理はキョンシー政治をやっている」党内が混乱極めるなか"石破おろし"今後どうなる?総理は『8月中に退陣表明』報道を完全否定「退陣は不可避だが今後どうなるかは誰にも読めない」
参議院選挙2025
石破茂総理は23日午後2時ごろから、岸田文雄前総理・菅義偉副総裁・麻生太郎最高顧問ら歴代の総理経験者と会談。終了後、「私の出処進退については一切話は出ておりません」と話した石破総理ですが…総理の進退、そして政権運営はどうなるのか?ジャーナリスト・武田一顕氏と元衆議院議員・豊田真由子氏に見解を聞きました。◎武田一顕:ジャーナリスト 元TBS記者 元JNN北京特派員 中国情勢に精通 小渕内閣以降の歴代政権を取材 愛称は「国会王子」◎豊田真由子:元衆議院議員 自民党議員時代は安倍氏と同じ派閥「清和会」に所属 東京大学法学部卒 厚労省在職中にハーバード大に留学
石破総理「出処進退の話はでていない」 どういうこと?
―――自民党幹部は7月23日午前、8月中に取りまとめる予定の党の参院選敗北の検証結果を待ち、石破茂総理が退陣するとの可能性を示唆。しかし23日午後3時30分ごろ、石破総理は会見で「私の出処進退については一切話はでていない。報道されている事実は一切ありません」と話しました。武田さん、これはどういうことでしょうか?
武田一顕氏「自民党の幹部に聞くと、石破さんはもう腹をくくった、8月中に退陣表明をすると。なぜ8月中かというと、8月1日がトランプ関税の交渉の期限だった、6日と9日が原子爆弾が投下された日、8月15日は終戦記念日。そして20日からアフリカ開発会議があるので、そのあたりまではやらせてくれと言ってきたと。23日、『8月中に退陣表明』という報道があったんですが、石破総理は歴代総理との会談を終えた後『報道されているような事実は一切ありません』と辞任を全面否定したそうです」
―――実際にはそういう話が進んでいるという見立てで間違いはない?
武田一顕氏「おっしゃる通りです。秋の臨時国会まで石破さんが持つことはないだろうと。その前に退陣となって自民党総裁選になるだろうという見立ては変わってないんですけども、23日の報道では石破さんが退陣へと言ったのに、実際には石破さんがその退陣について一切を否定した。なおかつ、3人の総理経験者との会談の中で、出処進退については一切話が出ていないという、これもちょっと信じられない話ですよね。当然、出処進退が一番焦点なわけで、なおかつ1時間以上話してたわけですから、まったく出ていないのもなかなか考えられない。ここをどう乗り切ったのかは、もう少し詳しい話が出てこないとわからない」
「石破さんも森山裕幹事長も、ここで辞めて総裁選をやってもいいけど、自公両党は衆議院で過半数割れをおこしていますから、新しい自民党総裁が総理大臣になれるかはわからないわけですよね。したがって、ここでどんなに泥をかぶっても頑張るしかないというのが石破さんのマインドだった。実際には秋までに石破さんが退陣するのは不可避。つまりもうキョンシーみたいな状態なわけです。実際には死んでいるけど一生懸命頑張っているようなキョンシー政治を今やっている」
「石破さんの側近に聞くと、辞めろと騒いでいるのは旧安倍派の人や去年の総裁選で高市さんを支持した人で、石破さんを潰しにきているんだと。そのために石破さんを守らなきゃいけないという人もいるんですよね。そのせめぎ合いで、自民党の中で混乱とカオスがグシャグシャになっている状況。これから国会も巻き込みながらどうなるかはまったく誰にも読めない」
歴代総理とも会談 何を話した?
―――23日午後、石破総理は歴代総理大臣の経験者と会談したということですが、これは何を話したのですか?
武田一顕氏「もともと言われていたのは石破さんが、もうしばらくやらせてください、党の分裂になるようなことはやめましょう、ということを3人に話して理解を求めたい。特に麻生さん。麻生さんは元々石破さんと仲が良くないのと、今回も石破さんには続投させないと周辺に言っているということから、麻生さんが辞めろと言うと思いきや、そういう話は出なかったと石破さんは言っている。ただ、進退が争点になったのは間違いない。ただし逆に、石破さんはそういうことで嘘をつく人でもないので、中身がどうだったかは本当にわからない。五里霧中です」
石破総理は否定をされているということですが、厳しい状況に変わりはありません。
“ポスト石破”はまったく読めない!?総裁選が行われるとしたら?
―――では石破さんが退いた場合の仮定の話ですが、総裁選が行われるとしたら、前回の自民党総裁選の候補者で考えるとどうなりそうですか?
武田一顕氏「今の段階では、高市早苗さんと小泉進次郎さんが軸。ただ、高市さんは右寄りで保守的だから果たして総理大臣になれるのか。総理大臣になるためには衆議院で過半数となり、どこかの党を巻き込まないといけませんから、それができるのかという大問題が高市さんにはある」
「小泉進次郎さんは農水大臣で内閣の中にいますから、参議院選挙で負けた原因の一つとも言えるわけですよね。ましてや、進次郎さんは去年の衆議院の総選挙のときは、自民党の選対委員長という大幹部の1人。それで責任をとって辞めたわけですから、今回の負けについてはもっと大きな責任がある。その進次郎さんが石破さんが辞めたから私が出ますというのは、自民党の中で理解を得られるのか。林芳正さんもバランスはいいかもしれないけど、いま官房長官だから。誰もが帯に短したすきに長し」
「根本的な価値観の転換をしないと、この状況は変わらない」
―――“ポスト石破”について豊田真由子さんはどういう見立てですか?
豊田真由子氏「政治の常識的に考えれば、石破さんは辞める選択肢しかないわけですよ。あとはもう時期の問題。大事なのは、石破さんが総理だったから選挙で負けたわけじゃないという自覚を自民党の皆さんが持つ必要があって、自公政権に対して国民が『もう嫌。もう無理』と思ったということを、冷静に受け止めて、根本的な価値観の転換をしないと、次が誰になってもこの状況はそんなに変わらないので。変えればいいやとか内部で争って権力闘争とかのレベルの話ではないと思います」
―――これだけ逆風が吹いている中、手を挙げる人は出てくるのでしょうか?
豊田真由子氏「普通の状況であれば、総裁総理になりたい人はいっぱいいる。例えば菅義偉さんは小泉進次郎さんをかわいがってるんですけど、自分の秘蔵っ子をこの状況で総裁総理にしてプラスなのかと考えたら、そこは『んー』ってなると思います」
2025年07月24日(木)現在の情報です