MBS(毎日放送)

関心高まる「シェルター」...ウクライナ情勢受けて企業に問い合わせ相次ぐ 大地震に備え設置した人も

編集部セレクト

SHARE
X
Facebook
LINE

激しさを増すロシアによるウクライナへの軍事侵攻。多くのウクライナ人は地下鉄の駅や核シェルターへの避難を余儀なくされています。ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用をちらつかせたことから日本国内でも「シェルター」への関心が高まっています。

津波に備え700万円の防災シェルターを設置

和歌山市に住む畔取義彦さん(79)の自宅の裏には、総額約700万円の鉄筋コンクリート製の防災シェルターがあります。

(畔取義彦さん)
「(Q津波が来ても大丈夫?)大丈夫。耐水というか張り巡らせていますので、全部(水に)浸かっても中は大丈夫です」

畔取さんが住む地域は紀ノ川の河口に近く、海まで約1km。南海トラフ地震では最大8mの津波が想定されています。2011年に東日本大震災の被災地を訪れた畔取さんは、住宅が基礎だけを残して流された光景に自分の住む地域が重なり、自ら身を守ろうと2013年にシェルターを建てました。
s3.jpg
中には飲み水・非常食・発電機などが揃っています。
s4.jpg
完成して9年、日頃はあまり使っていないという畔取さんですが、つくって良かったと話しています。

(畔取義彦さん)
「備えておいた方が心の安心に結びつくと思います。ここにいるものにとってはね、安心感というのが大きいですから」
s6.jpg
畔取さんのシェルターの中には万が一に備えて放射性物質や毒ガスの除去に対応した空気清浄装置もありました。

(畔取義彦さん)
「(空気清浄装置は)スイスから来た。外からもし核の汚染されている空気が入ってきたら、ここでろ過してやると。180万円です」

ふるさと納税の返礼品に採用された「放射性物質や生物化学兵器の除去にも対応」のシェルター

いま、複数の自治体がシェルターをふるさと納税の返礼品に採用しています。今年1月、茨城県結城市のふるさと納税の返礼品に寄付金額2090万円で加わったのが、地元企業が手がけた「防災核シェルター」です。

(直エンジニアリング 古谷野喜光専務)
「こちらが防災核シェルターの『クライシス01』です。ガンダムとかエヴァンゲリオンとかそれに近いようなかっこいいデザインにしております」
s11.jpg
鉄板と鉛板を組み合わせ強さと精悍さを兼ね備えた外観。中の様子は、ウッド調の壁面に、温かみのあるLEDライトを設置。エアコン完備で、普段はテレワークなどの利用もおすすめだといいます。広さは、奥行約3m・幅約2mです。

(直エンジニアリング 古谷野喜光専務)
「(Q普通の部屋という感じですね?)有事の際はめったにないことですから、平時の際でも普段使いできるというコンセプトでつくられています(Qこの場所では何人ぐらい寝られる?)小さいお子さんを入れて5人までですかね」
s14.jpg
そして、核シェルターの本格的な設備も見せてもらいました。壁に設置された「イスラエル製の核フィルター」の蓋を開けると、中にはフィルターとホースが入っています。部屋の吸気口にフィルターをとりつけ、ホースでつなげて電源を入れて使用します。
s16.jpg
(直エンジニアリング 古谷野喜光専務)
「放射性物質の除去もそうなんですが、火山灰・火山性ガスのほかVXガス・サリンなど生物化学兵器の除去にも対応しています」

もし電源を喪失した場合、空気清浄装置は手動で操作することができます。
s17.jpg
さらに、避難中も外の様子がわかる防犯カメラや太陽光パネル(オプション)もありました。

ウクライナ情勢受けて電話や見学希望が急増

もともと板金加工などが専門のこの企業は約7年の試行錯誤の末に、去年12月、念願のシェルターを本体627万円(税込み)で販売。ただ、販路が乏しく結城市に相談したところ、ふるさと納税の返礼品に採用されました。当初、ほとんど問い合わせはありませんでしたが、ウクライナ侵攻を受けて3月に電話や見学希望が急増したといいます。
s12.jpg
(直エンジニアリング 古谷野喜光専務)
「3月は1日30~40件近く問い合わせがあります。(Qホームページでは販売エリアが関東近郊になっていたが?)問い合わせ先がかなり遠方の方が増えてきましたので、いまは全国です(※離島除く)」
s20.jpg
ウクライナ情勢で突然注目が集まったことについて聞くと…。

(直エンジニアリング 古谷野喜光専務)
「率直に言うと、かなり複雑です。もちろんわが社としては、戦争は反対ですので、いいこととは思っていません。日本国内で危機感というものは持っていただいて、個人個人が命を守るという意味では普及していただきたいと思っています」

2022年03月18日(金)現在の情報です

今、あなたにオススメ

最近の記事

「中国残留邦人2世」抱える言葉のハードル 認知症と診断されわずかに知る日本語も忘れる恐怖 国の支援の"対象外"で医療や介護にも壁

2025/08/31

過去最長の「黒潮大蛇行」が終息 不漁や異常気象の原因だったのか?海流のメカニズムは何? 私たちの生活への影響まで徹底解説

2025/08/30

9月の近畿は平年より暑い!きょう1か月予報発表 そもそも平年っていつ?気象業務20年以上の気象予報士が解説【MBSお天気通信】

2025/08/28

【カツめし】全室スイートでまるで城のような贅沢な宿で味わえる王様のビュッフェ 和歌山・白浜「ホテル川久」

2025/08/28

ひたすら試してランキング「ペペロンチーノソース」を徹底調査! 東西人気イタリアンのシェフが審査 日本人に合う和テイストでパスタにすれば"ご褒美飯"になる注目の第1位の商品とは?【MBSサタデープラス(サタプラ)】

2025/08/28

"シベリア抑留"体験者なき戦後に備え「リアルな声を」AIで未来へのこす若者たちの取り組み 「実際に質問することで理解が深まる」と期待の声

2025/08/27

「10年で12倍」急増する"直美"の医師 その一方、加速する人手不足で疲弊する保険診療 救急科で働く27歳医師の「24時間以上の当直勤務」に密着すると...

2025/08/26

【独自】後をつけるように歩く姿がはっきりと... 谷本将志容疑者(35)が事件当日、被害女性の勤務先近くの防犯カメラ映像に映る

2025/08/25

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook