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83歳の海洋冒険家...今春にヨットで世界最高齢で『単独無寄港太平洋横断』にチャレンジ「人生何か目標がある方が楽しい」

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人生100年時代に挑戦を続ける元気な人々に注目します。今回は今年3月に単独でアメリカ・サンフランシスコから2か月半かけてヨットで日本まで航海する予定の堀江謙一さん(83)です。これまでに何度も太平洋横断を成し遂げてきた堀江さんに、毎日放送の大吉洋平アナウンサーが「充実した人生を送る秘訣」を聞きました。

『生涯チャレンジャー』83歳の海洋冒険家…世界最高齢で太平洋横断目指す

海洋冒険家でヨットマンの堀江謙一さん(83)。今年3月、アメリカのサンフランシスコから2か月半かけて日本まで航海する予定です。成功すれば世界最高齢での『単独無寄港太平洋横断』となります。
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(大吉アナ)「今回のチャレンジを決断した理由は?」
(堀江さん)「決断というよりも、僕は生涯チャレンジャーとして生きたいと思っているんですよ。できれば100歳までやりたいなと」
(大吉アナ)「ご家族は賛成ですか?」
(堀江さん)「大賛成ですね」
(大吉アナ)「大海原で嵐が発生したり、例えばクジラが近くを通ったり、いろんなことがあるんじゃないですか?」
(堀江さん)「それはそれで楽しんだらいいんじゃないですか」
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(大吉アナ)「ヨットを見た第一印象なんですが、私もっと大型のもので行かれると思っていました」
(堀江さん)「小さい方ですけどね、僕が1人で乗るには十分です」
(大吉アナ)「1人での船旅って『孤独なのかな、夜は怖いのかな』とかいろんなことを考えてしまうんですけど」
(堀江さん)「ちょっと怖いなと思うこともありますけどね。恐怖を感じるものに対して怖くない人間になりたいという願望がありますからね」

23歳の時に『単独で太平洋を横断』偉業達成…その後も冒険を重ねる

堀江謙一さんの最初の冒険はいまから60年前の1962年のことです。当時23歳だった堀江さんは兵庫県西宮市から小型ヨット「マーメイド号」に乗り単独で太平洋を横断。3か月かけて無寄港でサンフランシスコにたどり着きました。
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しかし、パスポートは持っておらず「密入国」になる可能性がありましたが、堀江さんは当時の状況を次のように話します。

(海洋冒険家 堀江謙一さん)
「サンフランシスコに到着したとき、1隻のヨットが近づいてきてくれたんですよ。そして僕に『どこから来たんだ』と声をかけてくれたんですよ。サンフランシスコの市長に会いに行ったのですが、その時に市長は『そもそもアメリカに最初にやってきたコロンブスもパスポートを持っていなかったからいいだろう』というような粋な計らいでした」
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入国を許され、『世界初の偉業』にアメリカ市民は称賛。その後、日本に帰ってきた堀江さんは一躍、時の人になりました。

(海洋冒険家 堀江謙一さん 1962年) 
「ただいま帰ってまいりました。頼りになるのは自分と船以外何もないですが、もちろん南無法蓮華経を言ったこともあります」
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その後も堀江さんの冒険は続きます。1974年に35歳で『西回り単独無寄港世界一周』を達成。到着した時には多くの人が出迎えました。
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1989年、50歳の時には超小型ヨットで再び太平洋を横断。

(海洋冒険家 堀江謙一さん 1989年)
「(Q降りてまず何をしたいですか?)風呂入りたいですね」
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さらに2005年、66歳で再び『東回り単独無寄港世界一周』を成功させるなど、冒険を重ねてきました。

相棒となるヨットの乗り心地は快適「何年でも暮らせる」

今回、新たに作られたヨットは全長約6m。60年前のヨットと同じサイズです。
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特別にヨットの中を見せてもらいました。ヨットの傾きによって、ヨット内にある2か所のベッドを使い分ける予定だということです。
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食料は空いたスペースに、調理が簡単なレトルト食品や缶詰などを積み込みます。意外にもトイレはありますが、お風呂はありません。

(大吉アナ)「最大ここで何日間くらい生活できますか?」
(堀江さん)「食料とか補給できれば何年でも暮らせると思う。けっこう快適だと思いますよ」
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2か月後に迫った航海。堀江さんは相棒となるヨットの乗り心地を確かめます。

(大吉アナ)「(ヨットは)風の力だけで動いているんですか?」
(堀江さん)「そうです。こいでるのと違いますからね」
(大吉アナ)「風が押してくれているんですね」
(堀江さん)「スピードメーターは3.36ノット(時速約6km)。だいたいこれくらいの平均スピードで帰ってきます」
(大吉アナ)「船って傾いたり揺れたりするんですね」
(堀江さん)「それでもね、普通の船よりも傾いたなりの安定がありますからね」

充実した人生を送る秘訣『目的を決めてチャレンジすること』

初航海から60年の節目。堀江さんは再び「太平洋ひとりぼっち」に挑みます。

(海洋冒険家 堀江謙一さん)
「僕自身はチャレンジャーと大きく構えていますけどね、やはりヨットを始めたきっかけは高校のヨット部なんですよ。ですから部活がヨットの始まりなんで、僕にとっては部活の延長なんですよ。ずっと部活をやっている感じなんですね。(Qずっと青春時代を突っ走っているんですね?)そうです。(Q充実した人生を送る秘訣は?)目的を決めてチャレンジするとね、人生が充実して毎日が楽しいですね。だから何か目標がある方が楽しいんじゃないですかね」

2022年01月06日(木)現在の情報です

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