BLOG京ノ旅手帖2019.06.11

オトナ浴衣で京都の街を歩く。 涼し気な和装でお出かけする休日

浴衣・和装 が似合う町、京都

お寺や神社が点在する古都、京都。近代的な側面を持ちながらも、どこかノスタルジックな雰囲気漂う京都の町並みには、和装がよく似合います。しかし京都に住んでいると、和装で寺社をめぐる!というような機会が意外となく...。今回、友人たちと念願の京都和装旅に繰り出してみることにしました。

大人浴衣で京の町を散策したい

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夏の和装といえば、まずは初心者でもチャレンジしやすい、レンタル浴衣。近年は観光地を中心に、あちこちにレンタルショップが林立していますが、数が多すぎて一体どこを選んだらいいかわからない...大人の京都旅なので安っぽくない柄や色合い、質感の浴衣を選びたいし...。そんな時に、和装通の友人にすすめられたのが、東大路通にある「着物レンタル くるん。」さん。清水寺や八坂庚申堂(金剛寺)、八坂の塔(法観寺)などにもほど近い場所にあり、河原町や祇園にもアクセスしやすいロケーションです。

ずらりと並ぶ、おとなカワイイ浴衣たち

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店内に入ると、浴衣の種類の多さと可愛さに気分が高まります。レトロモダン系、キュート系、大人系...と、デザインの幅が広いのがうれしい!柄のバリエーションは140以上あるのだそう。着物メーカーが営むレンタル着物ショップなので、そのクオリティもお墨付き。帯やかごバッグ、履物など、小物もおしゃれなものが揃います。

どのようにレンタルするの?

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浴衣レンタルは、プランを決め、浴衣を選び、着付けやヘアセットをしてもらう、という流れが基本。くるん。さんの場合は、来店時に4パターンから好きなプランを選びます。HPから事前予約も可能ですが、セレクトできる浴衣やついてくる小物はプランによって変わるので、スタッフさんに相談しながらプランを選ぶと良いですよ。店によっては、予約が必須の場合や、割引が利く場合もあるので、事前リサーチをしておくことをおすすめします。

着付け&ヘアセットで変身

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今回は一番人気だという4,800円のプランをセレクト。素早く着付けてくれ、みるみるうちに着付けが完成しました。オプションのヘアセットをつけても、かかる時間は30分ほど。師範資格を取得しているプロの着付け師さんが多く在籍するこちら、長時間着ていても崩れが全く気になりませんでした。 

二寧坂、三寧坂付近をお散歩

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浴衣でいざ、お散歩へ。八坂の塔をバックに「ザ・京都!」なショットを撮ったら、SNSでもよく見かける八坂庚申堂でお参り。願いを託してくくりつけるカラフルな "くくり猿"がフォトジェニックな、女子に大人気のお寺です。

木陰でひと休み

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なんだかのどが渇いたね~と、友人2人。ちょっと立ち止まって、店先でレモネードをいただきます。レモンの酸っぱさと冷たさが体にしみわたりました。「浴衣なんて暑そう!」と思う方もいるかもしれませんが、日差しが直接肌に当たらず、生地がうすい分、かえって涼やかです。

浴衣での散策は、一味も二味も違う楽しさが

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いつもよりもおしとやかな気分で過ごせた浴衣での散策。くるん。さんの場合、返却は20時までと時間の余裕があるのも嬉しいポイント。少しでも長く浴衣を着て散策を楽しみたい!という方におすすめです。

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着物レンタル くるん。

京都市東山区毘沙門町39-2
市バス停東山安井から徒歩すぐ
075-531-5525
9~20時(着付け受付時間は~17時)
無休
https://kimono-cucuru.jp/
★所要時間:40分
★返却時間:9~20時(翌日返却は別途1,080円)
★返却方法:店頭

今度は、和装で 夏の風物詩 "川床"へおでかけ

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京都の夏、大人のおたのしみと言えば、貴船や鴨川に出る川床。川のせせらぎを聞きながら、ゆったりお食事をするという、スペシャルな時間を素敵な和装で過ごせたら...。今度は浴衣からさらに少しだけ背伸びをして、川床にぴったりな夏らしい着物が着てみたいな...と思い和装のプロも御用達と評判の「和凛」さんへ、足を運んでみました。

品のある、大人な雰囲気の着物が並ぶ

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和凛さんは、四条烏丸の交差点を南へ下がり、松原通りを入ったところにあるビルの3階にあります。元々創業100年を超える老舗問屋であるこちらの着物は、上質で大人の雰囲気。色味やデザインも落ち着いていて、大人の休日にぴったりマッチします。

和装ビギナーも安心の丁寧なヒアリング

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和装についての知識はほぼゼロの私、どんなものを着ればよいかと不安を胸に来店しましたが、広々としたラグジュアリーな空間で、専門のスタッフが丁寧にヒアリングしてくれるので、リラックスした雰囲気で最適なプランを決めることが出来ます。

ぴったりのプランを見つける

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鴨川の納涼床で食事をしたいんですけど...と、相談してみると「正絹の小紋10,000円のプランがおすすめです」とスタッフさん。小紋は、浴衣よりも少しかっちりとしたイメージなんだそう。いきたい場所やイベントを伝えればプロ目線の的確なアドバイスをもらえるので和装の知識がなくても、安心です。

着物・小物を選ぶ

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「あれも涼しげでいいし、これもかわいい~」。迷ったときは、2着までの試着が可能です。夏用の小紋なので、縦線の入った涼しげな柄や淡い色が揃います。着物を選んだら、帯、帯締め、帯揚げなど、小物も選んでいきましょう。小物の合わせ方でぐっと印象がかわるのも、着物コーディネートのおもしろさ。困ったときには、スタッフさんが着物に合うものをセレクトしてくれます。

着付けとヘアセット

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着付けは肌着や襦袢を着こむ分、浴衣よりも少し時間がかかりますが、楽しくお話をしている間に、鮮やかな手つきで仕上げられていきます。着物は浴衣よりもさらに暑そう...というイメージだったのですが、肌触りの良いサラリとしたうすい素材で、軽いうえにとっても涼しい!ヘアセットはオプションで事前予約必須ですが、せっかくなので大人な夏の装いに合わせて、すっきりと整えてもらいます。

所作は小さく、美しく

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着付けとヘアセットを終えたら、最後はバッグ選び。美しい着物を着ると、しゃんと背筋が伸びます。「着物を着ている時は、少し周りに甘えてみると良いかも」とスタッフさん。遠くのものを無理に取ったり、走ったり、着崩れの原因になるような雑なふるまいは避けたいところ。歩く時も、内またで歩幅は小さくすると美しく見えるのだそうです。

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■和凛

京都市下京区松原通烏丸東入俊成町444
市バス停烏丸松原から徒歩すぐ
075-343-1515
9~18時
休 月・木曜
https://walin.jp/index.html
★所要時間:60~90分
★返却時間:9~18時(翌日返却無料)
★返却方法:店頭返却、または京都市内に限りホテル返却(別途2000円)

涼しげな着物で、いざ、川床へ

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美しい所作を学んだら、早速川床へ出発。昔ながらの料亭や、おしゃれなバーが軒を連ねる先斗町へ向かいます。風情ある通りを進み、ビルの中にある「先斗町 百錬」にお邪魔しました。カジュアルに川床が楽しめる人気のお店で、料理やお酒もリーズナブルにいただけます。

鴨川を見ながら、料理をいただく

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席がテーブルといすというのも、着物にはうれしいポイントです。川の音がさらさらと聞こえる中、いただく料理やお酒は格別のおいしさ!鴨川の川床ランチ営業はどのお店も統一して5月と9月のみ、夏の暑い時期は夜のみの営業となるので、注意が必要です。 

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■百錬

京都市中京区先斗町通三条下ル橋下町133-1 エメラルド会館 1F奥
京阪三条駅から徒歩5分
075-255-4755
17~23時(5月・9月のみ12~15時、17~23時)
http://pontocho-hyakuren.com/about/index.html

路地を歩いてみる

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食事を終えたら、先斗町周辺をお散歩。ちょうちんの下がる、レトロでディープな雰囲気の通りを着物で歩くと、はんなりした京女になった気分です。祇園と並んで著名な花街の一つである先斗町。歴史ある細い通りを、凛とした気持ちで歩きます。

和装のトリコになりそう

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やはり和装で楽しむ京都の夏は格別!普段の私とはちょっぴり違う、凛とした大人な私に変身できたような気がしました。しかも、思ったより涼しくて着心地が良くて、「和装は苦しそうだし暑そう...」というイメージは完全に払拭されました。これなら、暑い季節でも全然大丈夫!今度の休日、ぜひ和装でお出かけしてみてはいかがでしょう?