9月7日に開かれた京都アニメーション放火殺人事件の第3回公判。前日に引き続き証拠調べが行われた後、青葉真司被告(45)に対する初めての被告人質問が始まりました。
弁護側はまず、青葉被告が警察官に確保された際の音声記録の内容について尋ねました。
(弁護士)「(警察官に)確保されたとき、お前ら全部知ってるだろ、と言っていましたが、このお前らとは誰のことですか?」
(青葉被告)「警察の公安部です」
初公判の罪状認否では声が小さかった青葉被告ですが、この時の受け答えは明瞭でした。
(弁護士)「なぜそう思ったのですか?」
(青葉被告)「火災だったのでまずは救急、消防、その後に警察が来るはず。その割には警察が早く来たので疑問に思いました。それで公安の人なのではないかなと」
現在の健康状態に関する質問もありました。
(弁護人)「腕は上がりますか?」
(青葉被告)「上がります」
(弁護人)「手で物をつかむことはできますか?」
(青葉被告)「つかめます」
(弁護人)「重たいものを持つことは?」
(青葉被告)「それはちょっと難しいかもしれません」
青葉被告は全身の9割にやけどを負いましたが、かなり回復したことが明らかになりました。一方で失った身体機能も。
(弁護人)「汗をかく機能は?」
(青葉被告)「汗腺はほとんど取っ払ってしまっているので、頭と胸のあたり以外は汗をかけない状況です。痛覚も取っ払ってしまったので、痛みや温度も感じにくいです」
また、青葉被告が京アニ作品に関心を持ったきっかけも明らかになりました。埼玉県内の定時制高校に通っていた際、アニメ好きの先輩から京アニ関連の作品を薦められたと言い、「その作品を見ることがなかったら小説も書かなかった」と振り返りました。
被告人質問は来週以降も続きます。