京都アニメーション放火殺人事件の裁判、殺人などの罪に問われている青葉真司被告(45)への被告人質問が行われ、自身の生い立ちを振り返り、幼少期に両親が離婚、その後生活が困窮していく様子などについて話しました。
青葉被告は幼少期、両親と兄、妹との5人暮らしだったということです。しかし、その後小学3年生の時に両親が離婚。父親が兄や妹共に青葉被告を引き取り生活をしていました。以前はトラック運転手をしていましたが、その後無職になったということです。
食べるものに困っていたという青葉被告はスーパーでインスタントラーメン買った時の様子を次のように話しました。
(青葉被告)
「食べるものに困った記憶があります。1000円を持ってスーパーで50円のインスタントラーメンが売っていると思い探し回ったら、1個47円の味噌ラーメンが売っているのを見つけました。家に帰ると。『買って来い』と言われて買いに行きました。計算すると、50円だと1000円で20個買えるが、47円だと21個買えるので1個多く買えて喜んでいました」
離婚後に父の態度が一転…べランドの外に立たされ「素っ裸で立ってろ」
離婚後に兄や妹と4人で生活をしていた青葉被告。父親の青葉被告への態度は一転し、正座をさせられるなど次第に虐待を受けるようになったと話しました。
(青葉被告)「基本的に父から正座をさせられたりほうきの柄で叩かれたりしていた」
(弁護人)「父にベランダの外に立たされたことは?」
(青葉被告)「素っ裸で立ってろと言われた記憶があります」
(弁護人)「酷い言葉をかけられたことは?」
(青葉被告)「日常茶飯事すぎてわかりません」
(弁護人)「なぜそうしなければならなかったと?」
「父はしつけをきびしくしようとしていて、意味も分からずやれと言われたようにやった」
中学時代では「1部屋に4人」で生活
中学に進学した青葉被告は、一家4人が1部屋で生活することになったといいます。そんな中、父親から青葉被告への虐待は中学2年の時に警察を呼ばれたことをきっかけになくなったということです。
一方で経済状況は改善せず、中学2年生の時に兄と一緒に新聞配達のアルバイトを始めたということです。
(青葉被告)「お金がなかった、兄と2人でやった」
(弁護人)「他の人より仕事を始めるのが早いと思うが?」
(青葉被告)「そんなことを言ってられない立場だった。2か月ぐらいしか続けられなかった」
(弁護人)「何でやめたの?」
(青葉被告)「寝坊を三回して怒られてもうダメといわれました」
起訴状によりますと、青葉真司被告(45)2019年に京都アニメーションのスタジオに放火して36人を殺害するなどの罪に問われているということです。7日午後4時前にこの日の裁判は終わりましたが、来週実施の裁判でも引き続き青葉被告への被告人質問が行われる予定です。