2019年に36人が犠牲になった京都アニメーションの放火殺人事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の初公判が9月5日に始まり、被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

 (記者リポート)「午前10時です。青葉被告を乗せたとみられる車が京都地裁に入っていきます」

 5日、厳重な警備体制がしかれる中、青葉真司被告は京都地裁に入りました。起訴状によりますと、青葉真司被告は2019年7月18日、京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオに放火して36人を殺害し、32人に重軽傷を負わせた罪に問われています。

 初公判は予定の午前10時半より少し遅れて始まり、青葉被告は上下青のジャージを着て、髪は短く丸刈り、マスク姿で車いすに乗って法廷に現れました。青葉被告は「間違いありません」と起訴内容を認め、「事件当時はそうするしかなかったと思っていて、たくさんの人が亡くなるとは思わなかった」と述べました。

 弁護側は「心神喪失」で無罪を主張し、無罪でないとしても「心神耗弱」で刑を減軽するべきとしました。

 一方、検察側は冒頭陳述で「完全責任能力があり、筋違いの恨みによる復讐だ」と指摘しました。

 初公判に先立ち行われた傍聴整理券の交付では、35の傍聴席に対して約500人が集まりました。

 (傍聴券を求めて並んだ人)「事件の背景や何でこういうことをしたのかを知りたくて」

 裁判は来年1月の判決まで最大32回開かれます。