運転手から道路標識が見えない横断歩道での交通取り締まりについて、警察は不適切だったとして反則金の返還などを発表しました。
奈良市西大寺南町にある一見どこにでもある横断歩道。しかし、行政問題などを扱う弁護士と車に乗って通ってみると…。
(三橋和史弁護士)
「横断歩道が見えてきましたが、標識は見当たらないですね」
この交差点では、南北の道には横断歩道を示す道路標識が1つずつ設置されていて、南北に真っ直ぐ走る車からは標識を確認できます。一方で東西の道から曲がって横断歩道に進入する車には標識が見えません。道路交通法施行令では「信号のない横断歩道には道路標識と白線の路面標示の両方を設置しなければならない」と定められていて、運転手から標識が見えない横断歩道は法令違反に当たるのです。
こうした横断歩道は他にもあります。
(三橋和史弁護士)
「今から通る交差点の先に横断歩道が見えますが、横断歩道の標識はどこにも確認できません」
取材班が奈良市内を中心に2時間ほど探しただけで、法令違反の横断歩道が10か所以上見つかりました。
こうした状況を受けて、今年4月に三橋和史弁護士は道路標識の設置状況について県内全域で調査するよう奈良県警などに請願書を提出。5月26日、奈良県警は県内に必要な標識がない横断歩道が少なくとも20か所あると公表しました。
さらに2018年~2023年4月までの間に、こうした横断歩道で40人に対して交通違反の取り締まりを行い、反則金約32万円を誤って徴収していたと発表しました。
この事態に奈良県民は次のように話しました。
(奈良県民)
「警察の怠慢というか間違いやと思います。取り締まる以上は責任をもって自己研鑽しないといけないと思います」
「ちゃんと法律にのっとって切符を切るなら正しい方法でやっていただきたいですね」
奈良県警は今後、反則金の返還や違反点数の取り消しなどを行うとしています。