兵庫県の姫路サービスエリアでの『長時間駐車問題』で、管理する国土交通省が新たな対策を発表しました。
兵庫県姫路市を横断する無料の自動車専用道路・姫路バイパス。去年10月、この途中にある姫路サービスエリアは大混雑していました。
(利用者 去年10月)
「たいていここを利用するときは困っています。やはり長いこと止められるのは困りますね」
「今日は一回で止められたことが珍しいなと思って。いつもは2周くらいまわるんやけど。なんでこんなことになってしまったんやろうね」
約130台分ある駐車場は昼すぎにはほぼ満車になります。一方でトイレなどの施設を利用する人は少ないようにも見えます。
その原因がいわゆる『相乗り』です。それぞれが乗ってきた車をここに止め、1台に乗り合わせて仕事やレジャーなどに向かっているとみられます。
(記者リポート 去年10月)
「こちらの男性は…車のトランクからヘルメットを取り出すと、止まっていた別のトラックに乗り込みました」
国交省によりますと、相乗りのための長時間駐車は1日40台~50台に上るといいます。姫路サービスエリアは、バイパスの上りと下り、さらに一般道路からも入ることが可能で、なおかつ駐車料金もかからないため、合流場所として重宝されているのです。
取材班が相乗りで帰ってきた人を直撃取材すると…。
(相乗りで帰ってきた人 去年10月)
「(Qなぜここで相乗りする?)僕らは仕事上、車は1台しか行けないので。相方と合流できる場所がここ以外ないので。(Q止められなくて困っているが?)別になんとも思わないですけど」
ドライバーの休憩場所でもあることから、単に駐車時間が長いことを理由に取り締まることはできず、管理者の国交省も頭を悩ませてきましたが、今年3月に新たな方針を示しました。今後は一般道からの進入を禁止するというのです。国交省の調査の結果、長時間駐車をしている車の約3割が一般道からの利用だったため、このルートを遮断して、相乗りを減らすのが狙いです。
(姫路河川国道事務所 竹田佳宏副所長)
「啓発活動や注意喚起の看板設置をずっとしてきました。その中で改善が見られませんでしたので、こういった対策をすることにしました」
この決定に利用者は次のように話しました。
(利用者)
「しゃあないね。これが改善しないと本当に利用したい人がなかなか利用できない状況があるから」
「一般道からの進入禁止はちょっと便利悪いなとは思うんですけどね。ここを使う人間としてはやめてもらいたかったな」
国交省は夏ごろをめどに一般道からの進入を禁止するとしていますが、具体的な日時は検討中だということです。