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最終話
幼い頃から「オール阪神・巨人」の漫才テープを聴いて育った、自他共に認める「ネタジョ」の幸子。さらに漫才漬けの生活がしたいと模索していたところ、NON STYLEの漫才と石田明の書籍「答え合わせ」に触れて衝撃を受ける。幸子は馴染みの喫茶店「フラ」にて、人生の大きな決断をすることに。
会社を辞め、喫茶店でバイトを始めた幸子は、ひょんなことから「見守り」の仕事を引き受ける。そこで遭遇した不可解なリズムに困惑するも、劇場の舞台に立つミルクボーイの漫才に開眼。繰り返される旋律のごとき“システム”は、その裏側に“人間味”あってこそ。笑いの深淵、その答えは「湿布」の中に!?
「アホは最速で真理に近づく」。再会した厳格な父・護仁から、人生の意義や道徳を説かれ辟易する幸子。そんな彼女を救ったのは、偉人の名言をことごとく粉砕するバッテリィズの“アホ漫才”だった。理屈を超えた笑いのエネルギーに背中を押され、幸子は長年封印してきた母の失踪という家族のタブーに切り込むが…。
玄関前に謎の小包。中身は80年代の漫才ビデオ。その熱量に導かれ劇場へ向かった幸子は、大ベテランでありながら無差別級の覇気を放つザ・ぼんちに圧倒される。師匠たちの「脱線と修正」の妙技に感化され、街の破壊を目論む大人たちに一矢報いる幸子。上機嫌でビデオを最後まで見終えると、そこに映っていたのは…。
母の行方を追い、幸子は探偵と共に旧友の敬子を訪ねる。そこで知ったのは、母もまた幸子同様にお笑い好きだったこと。一方、劇場で目撃したエバースの漫才――佐々木の奇策を町田が圧倒的な「漢気」で跳ね返す掛け合いに、幸子は魂を震わせる。親友・結衣のSOSを受け、幸子も大切な人のために「女気」を懸けて疾走する。
劇場でノートを拾った青年レイと、ニュータイプの如き謎の共鳴を果たす幸子。だが、漫才を「高次元の論理」で捉えようとするレイの思想に、幸子は違和感を抱く。そんな二人を粉砕したのは、金属バットが放つ圧倒的にアナーキーな「毒」だった。御託を捨て腹の底から笑い合った先に、母へと繋がる運命の電話が鳴る。
母の影を追い大阪へ向かった幸子は、チュートリアルの「妄想」が暴走する漫才に、母への渇望を重ね合わせる。しかし、ようやく見つけた「母」の正体は…。一抹の虚しさを抱えて帰京した幸子は、心の支えだった漫才のビデオを見つめ、抑圧してきた怒りを爆発させる。その時、おもむろにドアのチャイムが鳴り響いた。
「母親ってなんやねん!」と抑圧してきた怒りを爆発させ、大切な漫才のビデオを破壊した幸子。絶望の底で父・護仁が語り始めたのは、封印された「母の真実」だった。生と死の境界線で、幸子の耳に響いたのは幼い頃から聴き続けたオール阪神・巨人の心地よいリズム。笑いと涙が導く、ネタジョのバトンと再生のフィナーレ。
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