宮川将人・稲葉達也

農家ハンター Vol.1127

202011.01
11:00

ハイテク技術を駆使!
イノシシ被害に立ち向かう農家たち

「地元の農業がイノシシ被害で壊れてしまうかもしれない」
そんな危機感から、立ち上がったグループがある。熊本の若手農家たち約130人で組織され、自らを「農家ハンター」と名乗る。野生動物による農作物被害は、近年、イノシシ・シカだけでなく、クマやサルも多い。農作物に被害を与える「食害」だけでなく、車との接触や人とぶつかる「事故」が増えてきている。
この問題に対して、農家ハンターたちは捕獲ワナの見回り負担を軽減する通信装置を導入。インターネットで捕獲の仕方やイノシシの生態を把握して、SNSを通じて成功だけでなく失敗をも共有することで、プロの猟師も驚く捕獲実績をあげてきた。さらに、捕獲場所を自動で3Dクラウドマップ化し、ビックデータのようにイノシシの捕獲・出現状況からワナの位置を考えるシステムの運用もはじめた。
このようなハイテク技術を取り入れたメンバーが、各地方に農家ハンターとして散らばることで、地域のハブになる仕組みだ。特に、着目すべきは、これらのイノシシ対策がNPOや行政などが主導したものでなく、農家である当事者が考え、実行しているということ。
番組では、手弁当でこの活動を続けてきた2人のリーダー稲葉達也と宮川将人に密着。稲刈りがはじまり、名産のみかんやデコポンが収穫の時期をむかえる頃、冬支度のために栄養を求めて人里に降りてくるイノシシに立ち向かう。
「熊本から日本を、農業を元気にしたい」
「農家」と「ハンター」を両立できる先進的なモデルとして、国内だけでなく国連からもSDGs事例としても注目されている最先端の取り組みに迫る。

INABA TATSUYA/MIYAGAWA MASAHITO

稲葉達也:1978年熊本県三角町生まれ、名産品デコポンなどを手がける、みかん農家。小学生からヨットに長け、海の仕事(ヨット大会事務局やマリーナ運営)に就きながら兼業農家をしていた。近年、野生動物被害が激増したことで脱サラ。農業をしながらイノシシ被害に立ち向かう農家ハンターに。現場のリーダーとして地元で被害対策をする傍ら、熊本一円で被害にあう農家たちの相談にのる。鳥獣管理士、農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー(農水省)、えづけSTOP!対策ソリューションアドバイザー(熊本県)。

宮川将人:1978年熊本県三角町生まれ、花農家。同級生である稲葉の母がイノシシ被害で農業のやる気を失っていることに地域の危機を感じ、稲葉らと農家ハンターの組織を立ち上げた発起人。東京農業大学在学中バックパッカーで13カ国を1人旅し、オランダとアメリカで経験を積んだのち、家業を継いだ。自称サイバー農家として、早くからインターネットショップを手がけ「楽天市場ショップオブザイヤー2017」を受賞。「くまもと☆農家ハンター」代表。

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