広瀬すず

女優 Vol.1177

202111.07
11:00

デビューから10年、輝き続ける23歳の胸の内

23歳にして、日本アカデミー賞をはじめとする数々の賞を受賞。
主演作が相次ぎ、日本の映画・ドラマ界を代表する若手女優となった広瀬すず。
自身初となるドキュメンタリー取材に当初は戸惑い気味だったが、見えてきたのは、繕うことなく真摯に「役」に向き合う姿だった。

取材が始まったのは昨年10月。カメラは、吉永小百合が主演を務める映画『いのちの停車場』、ラップ好きな芸大生を演じたドラマ『あんのリリック』、デビュー10年の節目で制作する写真集の撮影など、多忙な日々を送る広瀬を追った。
「設定や台本を与えられないと、意味不明なことを言ってしまいそうで...」と言いながらも、広瀬がインタビューで語る言葉には、女優としての信念がうかがえる。

台本は一度しか読まないし、書き込みも一切しない。
撮影前には演技プランを固めず、現場での直感を大事にする。
どんな注文にも応えられるように、いくつもの感情を持っていたい。
役を自分に引き寄せるのは、お芝居で嘘をつきたくないから。

23歳とは思えぬ言動に、取材陣はしばしば驚かされた。
こんな広瀬すず、見たことない!そこに、新たなオファーが舞い込む。2020年の本屋大賞受賞作を李相日監督が映画化する『流浪の月』。広瀬は、誘拐事件の"被害女児"となり、広く世間に名前を知られることになった女性を演じる。当然ながら生まれも育ちも異なる「役」をつかむため、広瀬は自分の中に「役の記憶」を植え付けようと、悩みもがいていた。
4年前から続けるキックボクシングで邪念を断ち切り、大好きな麺類を頬張りながら、考えるのはいつも「役」のこと。「"女優"という肩書きに慣れてしまったけど、気持ちの上では"役者"でありたい」と語る広瀬。1年に渡る長期取材を通して、輝きの源に迫る。

SUZU HIROSE

1998年、静岡県生まれ。2012年にモデルとしてデビューし、翌年 女優デビュー。
主な出演作に、映画『海街diary』(第39回日本アカデミー賞 新人俳優賞)、『ちはやふる』シリーズ、『怒り』、『三度目の殺人』(第41回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞)、『いのちの停車場』、ドラマ『学校のカイダン』、連続テレビ小説『なつぞら』、『anone』。2019年には『Q:A Night At The Kabuki』で初舞台を踏み、第54回紀伊國屋演劇賞 個人賞受賞。

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