MBS(毎日放送)

骨は誰のものか〜返還を求める琉球・アイヌの人たち

2022年7月31日(日)放送

骨は誰のものか〜返還を求める琉球・アイヌの人たち

明治期、日本がアジアで植民地政策を進める中で、日本人の起源についての研究が盛んになり、北海道や沖縄などで人類学者らによる人骨の発掘・収集が行われた。それらは現在も大学や博物館に保管されているが、中には地域の人たちの意にかかわらず集められたものも含まれていた、と見られている。

2012年以降、アイヌの人たちから「遺骨返還訴訟」が起こされ、2017年、北海道大学とアイヌの人たちとの間で和解が成立。日本政府はアイヌの人たちへの遺骨返還をすすめ、直ちに返還できないものは、北海道・白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)の慰霊施設に集約・管理しつつ、「慰霊施設では調査・研究は行わない」としている。
一方、沖縄の人たちによる「遺骨返還訴訟」は、京都大学を相手に係争中だ。被告の京大は「人骨は大切な研究材料で、墓からの持ち出しは正当な許可を得たもの」として、返還に応じていない。先住民族の遺骨返還が国際的な潮流となる中、京大はアイヌ遺骨も同様に保管していて、返還に応じていない。

そもそも人骨の研究は、どのように社会に貢献するのだろうか。そして、墓から持ち出された骨は誰のものなのか。番組では、今後の研究倫理のあり方をめぐる学会での議論などについても伝える。

次回は、3月31日(日)深夜 0時50分から放送

労組と弾圧~関西生コン事件を考える~

労組と弾圧~関西生コン事件を考える~

映像’24は、1980年4月に「映像’80」のタイトルでスタートした
関西初のローカル・ドキュメンタリー番組です。

月1回、それも日曜日深夜の放送という地味な番組ながら、ドキュメンタリーファンからの根強い支持を頂いており、2020年4月で放送開始から40年になります。
この間、番組は国内外のコンクールで高い評価を受け、芸術祭賞を始め、日本民間放送連盟賞、日本ジャーナリスト会議賞、更にはテレビ界のアカデミー賞といわれる国際エミー賞の最優秀賞を受賞するなど、輝かしい成果を上げてきました。また、こうした長年にわたる地道な活動と実績に対して、2003年には放送批評懇談会から「ギャラクシー特別賞」を受賞しています。
これからも「地域に密着したドキュメンタリー」という原点にたえず立ちかえりながら、より高い水準の作品をめざして“時代を映す”さまざまなメッセージを発信し続けてまいります。

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