「ゲノム」の認知度をある女性研究者が調べたところ、わずか20%という結果が...。一方、「iPS細胞」を「知らない」と答えた人は数%でした。こと左様にまだあまり知られていない「ゲノム」医療。その最新医療が、本格的に始まろうとしています。「ゲノム医療」とは、自分の細胞の遺伝子を調べ、その変異に合わせた薬を使うなどの治療をいいます。一体どんな治療方法なのか?言葉だけが独り歩きし、まだまだ実態をつかめないのが現状ですが、厚労省は「がんゲノム医療中核拠点病院」を指定し、様々な医療機関で自由診療の名のもと高額な価格で「がんゲノム解析」が行われているのを整理しようとしています。情報に早い患者は"ゲノム解析"を求めて医療機関を渡り歩き、結果に一喜一憂しているのが現状だからです。番組では、最新医療は、がん患者たちにどのような"希望"をもたらすのかを描くとともにそこに潜む"課題"についても考えます。
月1回、それも日曜日深夜の放送という地味な番組ながら、ドキュメンタリーファンからの根強い支持を頂いており、2020年4月で放送開始から40年になります。
この間、番組は国内外のコンクールで高い評価を受け、芸術祭賞を始め、日本民間放送連盟賞、日本ジャーナリスト会議賞、更にはテレビ界のアカデミー賞といわれる国際エミー賞の最優秀賞を受賞するなど、輝かしい成果を上げてきました。また、こうした長年にわたる地道な活動と実績に対して、2003年には放送批評懇談会から「ギャラクシー特別賞」を受賞しています。
これからも「地域に密着したドキュメンタリー」という原点にたえず立ちかえりながら、より高い水準の作品をめざして“時代を映す”さまざまなメッセージを発信し続けてまいります。