1万年の時を超え、土偶少女が妖怪退治にやってきた!
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第12話「妖怪 まぶたの母」(後編)
 誠に鎌を突き刺され、倒れてしまったドグちゃん。ドキゴローの妖怪検索で、小百合が死んだ母親に化けてその家族を自殺に追い込む妖怪「まぶたの母」だとわかる。が、幻惑された誠は、小百合に命じられるまま、ドグちゃんに突き刺した鎌で自殺を図ろうとする。ドグちゃんの力をふりしぼった「ウ〜ララ」で、正気を取り戻す誠。ドキゴローは、ドキドキ・ワープを使って、ドグちゃんと誠を家から瞬間移動させる。
 学校帰りの慎太郎と紀美香の近くに現われた誠とドグちゃん。ドキゴローは瀕死のドグちゃんの傷口に土を盛り、このまま1万年の眠りについた方がいいという。実はドグちゃんの肉体は限界に達しており、あと1回でもドキドキ・ウェーブを使えば、死んでしまい、再び土の中で1万年の眠りにつくしかないという。ショックを受ける誠。誠はドグちゃんのためにも「まぶたの母」を倒そうと、ドキゴローとともに杉原家に向かう。それを聞いたドグちゃんは、無理を承知で慎太郎、紀美香とともに誠の後を追う…。


第11話「妖怪 まぶたの母」(前編)
 深夜、誠(窪田正孝)のひざ枕で寝ていたドグちゃん(谷澤恵里香)はかすかな妖怪臭を感じる。翌朝、誠が飾った花を食べてしまったドグちゃんに誠は激怒する。それは、誠が5年前に亡くなった母・小百合(斉藤由貴)の命日のためにと買った花だったのだ。小百合は誠の誕生日に交通事故に遭い亡くなっていた。誠に大事な話をしたかったドグちゃんだが、2人の間は気まずくなってしまう。
 そんな時、突然、杉原家に死んだはずの小百合が現われる。一瞬、状況が飲み込めない誠だったが、ドグちゃんやドキゴローも不思議な存在。こんなこともあるのかと、うれしい状況にすぐになじんでしまう。ドグちゃんは小百合を怪しむが、誠は「母さんがいてくれたら、妖怪でもかまわない!」という。小百合は誠の誕生日にケーキを作ってくれた。ずっと一緒にいたいという誠に、小百合は「ひとつだけ、ずっと一緒にいる方法がある」と言い出す。そこへ、謙三(上川隆也)が長期出張から戻ってきた。謙三は小百合の存在に驚き、「母さんじゃない」と断言するが、誠はすでに小百合の言いなりで、自ら命を絶とうとしていた。危ういところをドグちゃんに救われる誠。が、小百合は交通事故に遭ったのは、誠がプレゼントに文句を言って買いに行かせたせいだといい、誠にドグちゃんを鎌で殺すように命令する・・・。


第10話「妖怪 親もどき」
 学校からの帰り道、急にドグちゃん(谷澤恵里香)が妖怪の臭いを感じ、ある母子、可奈子(美保純)と万里(高良光莉)の跡をつけ始める。しかたなくついてゆく誠(窪田正孝)。どう見ても普通の母子にしか見えない誠だったが、ドグちゃんはドキゴローに妖怪検索をさせる。すると、加奈子は親もどきと呼ばれる妖怪で、過剰な愛で子育てを繰り返し、世間の秩序を乱す恐ろしい妖怪だという。妖怪を退治しようとするドグちゃんに「親子の絆を引き裂くつもり!?」とムキになる誠。そんな時、宮本家に偵察に行ったドキゴローが万里に捕まるという緊急事態が発生する。ドキゴローを助けるために宮本家に乗り込むドグちゃんと誠。2人に対して万里は意外にも「うちのお母さんは妖怪よ」と言う。そしてドグちゃんに「妖怪ハンターなら、ウチのお母さんやっつけて」と頼む。
 万里は幼い頃からいつも母親に監視され、プライバシーがなかったという。「もう、ウンザリ」という万里。買い物から帰ってきた可奈子は、ドグちゃんから万里の身を守ろうとするが、妖怪退治を依頼したのが万里だったと知り、愕然とする。万里が息苦しいまでの窮屈な思いを訴えると、意外にも可奈子は自分も母親に対して同じ思いを抱いていたと話し出す・・・。


第9話「妖怪 肉食姉妹」
 誠(窪田正孝)に思いを寄せる同級生の紀美香(桐島里菜)の前に、ある日突然、ユカリ(大沢逸美)とクリスチーネ(佐藤真弓)という姉妹が現われ、親しげに語りかけてきた。いぶかる紀美香に、ユカリは「アンタがアタイらを呼んだんだろ?」という。実は紀美香は、誠といつも一緒にいるドグちゃん(谷澤恵理香)を誠から引き離そうと、黒魔術を使ってしまったのだった。姉妹に廃墟に連れて行かれた紀美香は、その恐ろしさに気づかず、2人と契約を結んでしまう。
 姉妹が杉原家に近づくや、妖怪臭を感じたドグちゃんはドキゴローとドッキング、「地獄の肉食姉妹」と名乗る2人と戦う。ドグちゃんの剣で傷を負ったユカリたちは、ひとまず退散していった。ドキゴローの妖怪検索によると、肉食姉妹は普段は地獄に住む殺し屋で、誰かの依頼を受けて現世に呼び出されたのだという。一方、ケガを負わされたユカリの怒りは収まらず、ドグちゃんのしもべ、誠に魔の手が忍び寄ることに。誠とドキゴローを捕まえたユカリとクリスチーネに紀美香は反発を覚えるが、交わされた契約は覆らない。紀美香はドグちゃんにすべてを話して助けを求め、普段はライバルの2人が今回ばかりは協力して誠の救出に向かう・・・。


第8話「妖怪 鯉しくて」
 ある朝、誠(窪田正孝)がドグちゃん(谷澤恵里香)の主食の木の枝を公園に探しに行くと、同級生・紀美香(桐島里菜)が暗い表情で歩いてきた。紀美香はドグちゃんがいないのを見計らって、誠に相談を持ちかける。最近、紀美香の母・美枝子(石野真子)の様子がおかしいという。どうやら、出会い系サイトで出会った男とデートを重ねているらしい。着飾って出かける母を一緒に尾行して欲しいと、誠の手を取る紀美香。それを誠を探しに来たドグちゃんが目撃。「なんかムカつく!」ドグちゃんは、ドキゴローの「まさか恋の芽生えドキか!?」の一言に、誠を意識しだしてしまう。
 一方、和服に着替えて外出する美枝子の後をつけた誠と紀美香は、とある料亭にたどり着く。紀美香から「中を見てきて欲しい」と頼まれた誠は、中で美枝子がウオヤ(竹中直人)から、鯉の刺身を食べさせてもらっている奇妙な光景を目にする。しばらくして美枝子が純白のウエディングドレスで料亭から出てきた。家に戻った美枝子は夫の剛に離婚届を突きつける。駆けつけた誠やドグちゃんたちが止めようとするが、美枝子の力は強かった。そこに現われたウオヤ。彼こそ「鯉びと」の兄で、離婚届をエネルギー源にしている妖怪「鯉しくて」だったのだ。暴走する美枝子を止められるのは、果たして…!?


第7話「妖怪 ピーオン」
  ある朝、テレビから「ピー音」と呼ばれる放送禁止用語を消す音が山ほど流れ始めた。ドグちゃん(谷澤恵里香)は面白がるが、誠(窪田正孝)は異常を感じる。「もしや妖怪の仕業!?」慎太郎(柄本時生)や紀美香(桐島里菜)も集まってくるが、テレビからは「ピーピー」という音ばかり。その画面に突然、ある男が現われ、「自由が少しずつ失われている」と、演説を始めるが、兵士たちに連れ去られてしまった。ニュース番組で、男がテロの首謀者・田辺栄太郎(高橋和也)だと知った誠は、その名前に覚えがあった。父の謙三宛に小包が届いていたのだ。早速包みを開けると、中には1枚のディスクと小瓶が。謙三のかつての同僚だった田辺は、未知の寄生虫を発見。それが人々の心を抑制しながら急速に増殖しているという。が、時すでに遅く、ニュース以外の番組は消え、雑誌の写真や文章も黒塗りにされていく。国会では規制の取締りを強化するための組織RPOを作り、長官にイリヤ(安達祐実)が就任。規制に反対する者は検挙され、半年の間に、街は戒厳令下のように静まり返ってしまう。
 誠は慎太郎、紀美香と定期的に集まって解決策を話し合うが、ある日、家の周りまでがモザイクとなって消えていた。外へ出ようとした慎太郎も消えてしまう。そんな時、田辺が寄越した小瓶の中の寄生虫の死骸が、規制に寄生して既成概念を増幅させる寄生虫・ピーオンだと気づくドグちゃん。ドグちゃんと誠は、妖怪ピーオンの親玉・イリヤの元へ。が、イリヤと剣を交えたドグちゃんは相討ちに…!?


第6話「妖怪 人形つかい」
 ある日、学校の帰り道でドグちゃん(谷澤恵里香)と誠(窪田正孝)は、道を尋ねてきた茉莉香(岡野真那美)と出会う。茉莉香は病弱な娘ゆりを一人で看病している会社の上司・佐山(斉木しげる)を心配して尋ねて来たのだった。一緒に佐山の家を訪ねた誠は、2階の窓からのぞく少女の影を見る。佐山は茉莉香を冷たく追い返すが、茉莉香は時間を置いてもう一度訪ねてみるという。  家に帰った誠はドキゴローが読んでいた週刊誌を見てビックリ。「2階の窓辺に年頃の娘の幽霊が出る家」というのが、先ほどの佐山の家だったのだ。娘は10年前に交通事故で死んでいるという。「もしかして幽霊?」おびえる誠を尻目にドグちゃんは「あの家、何か臭う」と、ドキゴローを偵察に行かせる。  一方、再び佐山家を訪ねた茉莉香は、佐山から「娘と一緒に夕食を」と誘われ、佐山の目を盗んで、家の中を物色しはじめる。茉莉香の狙いは、この家の権利書だったのだ。その姿をゆりに見られてしまったと思った茉莉香。が、ゆりだと思ったのは、ただの人形だった・・・!


第5話「妖怪 カニ光線」
 ある日、杉原家を誠(窪田正孝)のいとこ洋介(駿河太郎)が彼女の由紀(宮下ともみ)を伴って訪ねてきた。「就職がようやく決まった」という洋介を歓迎する謙三(上川隆也)と誠だったが、ドグちゃん(谷澤恵里香)は2人に妙な臭いを感じる。それを彼の勤める海鮮食品の臭いだという由紀。その時、洋介が泡を吹いて倒れる。由紀はあわてて洋介を病院に連れて行くからと、杉原家を後にした。2人を怪しんだドグちゃんは誠とともに後を追い、洋介が働くカニの缶詰工場へ。そこでは、多くの労働者が過酷な労働を強いられていた。サイレンが鳴って現れた工場長の浅川を見たドグちゃんたちは、その姿にビックリ。オヤジ姿のカニの化け物だったのだ。それこそ、労働者を洗脳し、安い賃金で過酷な労働をさせて不当な搾取を繰り返す、妖怪・カニ光線(井口昇)で、由紀はその秘書だった。労働者の密告で見つかったドグちゃんは、一瞬、カニ光線の洗脳光線を浴びてしまい…。


第4話「妖怪 無礼香」
 大衆食堂の店員・水之江小町(山田キヌヲ)はいつも店長の鬼瓦(村松利史)に叱られてばかり。気弱な小町は何を言われても黙ったままだ。が、不器用ながら懸命に働く小町の姿に、誠(窪田正孝)はほのかな思いを寄せ、足しげく店に通っていた。
 ある夜、閉店間際の店に仮面の男が現われ、「素直になって心が解放されるアロマ」と言って、小町に無礼香という香を渡して消える。その夜、無礼香を試してみた小町に変化が起きる。翌日いつものように店長に怒られていた小町の口から「ウルセーんだよ」という言葉が出てきたのだ。それを聞いた誠は、勇気を出して初めて小町に声をかけてみる。アロマのお陰かもしれないと、小町は誠にも無礼香を1本渡す。が、その夜、怒った鬼瓦の言いなりになった小町が、アパートの自室で泣いていると、謎の声がささやいた。「我慢するこたぁないよ」。その声に小町は無礼香を一気に燃やす。
 同じ頃、誠もアロマを試していた。いつもは言われっぱなしのドキゴローに「おい、土偶!」とからみ、ドグちゃんを「コスプレ女」呼ばわりしだす誠にドグちゃんの鉄拳が飛んだ。渡されたアロマが1万年前からストレス解消のために使われていた無礼香だと知る誠。が、たくさん吸いすぎるとゆがんだ心が形になるというのだ・・・!


第3話「妖怪 放置自転車」
 ドグちゃん(谷澤恵里香)の居候を機に再び高校に通い始めた誠(窪田正孝)。委員長の紀美香(桐島里菜)は下校する誠に休んでいた間のノートを手渡し、自転車で走り去る。その姿に「自転車が欲しい」と言い出したドグちゃん。慎太郎(柄本時生)はドグちゃんを自転車置き場に連れて行き、放置自転車から「好きなのを選べ」という。そこで、放置自転車を嘆く町田老人(藤村俊二)を尻目に、自転車を乗り捨てていく五味五郎(田口浩正)を見た誠は、ドグちゃんに家にあったママチャリを与える。自転車置き場で慎太郎に乗り方を教えてもらい、ご満悦のドグちゃん。その時、放置自転車をめぐり、町田と五味が言い争う声が聞こえてきた。五味にかすかな妖怪臭を嗅ぎ取るドグちゃん。
 その後、五味の身辺に不思議なことが起こる。捨てた自転車がいつのまにか家に戻ってくるのだ。あるときはトイレに、あるときは風呂場に、あるときは布団の中に・・・。ついに五味は自転車をバラバラにして始末する。
 五味の臭いが気になったドグちゃんが臭いを頼りに五味のアパートの近くまでやってくると、廃棄家電に覆われ、もはや人間ではない姿で疾走する五味が。それこそ、捨てられた自転車の怨念が実体化し、人間と同化して暴走を続ける妖怪、放置自転車だったのだ。が、ドグちゃんには退治する気がなく・・・。


第2話「妖怪 ちちでか」
 ドグちゃん(谷澤恵里香)の居候で、家に居づらくなった誠(窪田正孝)は1か月ぶりに高校に行こうとする。それを見たドグちゃんが一緒に行くと言い出したから、大変。逆らえば、「ウ〜ララ」の呪文とともに、誠の手のひらの渦巻き模様が熱くなるお仕置き。が、さすがにビキニ姿で行くわけにはいかず、謙三(上川隆也)は亡き妻のセーラー服を出してやる。そしてドキゴロー(声・朴(王路)美)を木箱に詰めて学会へ旅立つ。
 誠について高校にやってきたドグちゃんに構内は騒然。誠の幼なじみ・門間慎太郎(柄本時生)はドグちゃんの胸に近づきすぎて殴られるハメに。密かに誠に思いを寄せる学級委員長の紀美香(桐島里菜)は複雑だ。授業が始まり、生物の臨時講師でHカップ美女の棟方(穂花)に、妖怪臭を嗅ぎ取ったドグちゃんは、土偶ビキニ姿に変身してひと騒ぎ。が、棟方の吸盤攻撃に遭い、誠とともに結界を張った体育館の用具室へ閉じ込められてしまう。ドキゴローを呼ぶドグちゃんだったが、木箱に閉じ込められたドキゴローは動けない。
 授業が終わり、誠たちを心配する慎太郎を、棟方はHカップの胸で誘惑。その乳房から飛び出した針に両胸を刺された慎太郎の胸が膨らみ始めた!が、それは慎太郎だけではなかった。棟方の巨乳に惑わされた校長(綾田俊樹)をはじめ多くの男たちがみんな巨乳にされていたのだ!果たして、棟方の正体は!?


第1話「妖怪 鯉びと」
 学術ひとすじの考古学者・杉原謙三(上川隆也)は、5年前に妻の小百合(斉藤由貴)を亡くして以来、男手ひとつで息子の誠(窪田正孝)を育ててきた。が、誠は母親と死別して以来、家に閉じこもりがち。ある日、謙三はそんな誠を強引に発掘現場に連れていく。と、その現場から見事な土偶が出土した。大喜びで走り出した謙三を捜すうち、躓いた誠は土中にあったおわん形のものに手のひらタッチしてしまう。すると、なんとそのおわんが輝き出し、少女の胸となってビキニ姿で現代に甦ったのだ! 「ドグちゃん」と名乗った少女(谷澤恵里香)はいきなり誠を"しもべ"にして、臭いを頼りに近くの集会所「こいびとの家」へとたどりつく。
 そこでは信者たちがひとりの女性ウオナ(ソニン)を慕って集まっていた。そのウオナこそ自らの体から採った鯉こく汁で男を誘惑し、エサにしてしまう半人半魚の妖怪、鯉びとだったのだ! ウオナに目をつけられ、鯉こく汁を飲まされた誠があわや餌食になる寸前、古代の妖怪ハンター・ドグちゃんは、飛んできた土偶のドキゴロー(声・朴(王路)美)とドッキング、戦闘モードになって現代の妖怪に立ち向かう…!




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