活発化する“ポスト石破”をめぐる動き。自民党は10日、石破総理の後任を選ぶ総裁選を9月22日告示・10月4日投開票の日程で行うことを正式に決定しました。

 一方、衆参で過半数割れの与党にとって、総裁選後の首班指名選挙で必要になるのが、野党の協力。ジャーナリストの武田一顕氏は、「維新・国民民主がカギを握る」と見ています。

 そこで、MBS山中真アナウンサーが、“次期総理”を決める上でキーマンとなるかもしれない国民民主党・玉木雄一郎代表に単独インタビュー。石破総理辞任の印象や総裁選の候補者、次期総裁への期待などについて聞きました。

「物価高騰対策もせず50日動いていない」

―――石破総理辞任の印象は?
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「結果として政治空白を長引かせてしまった。ご苦労があったと思うので、心からねぎらいたいが、7月20日に参議院選挙が終わって、自民党・公明党が過半数割れて、物価高騰対策もせず、50日動いていない。ここから(総裁選までの)1か月待たされるのかと」

―――自民党総裁の有力候補者について
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「皆さんそれぞれ存じ上げている。まずは自民党内でしっかり議論して決めてもらいたい。(去年の総裁選と)同じメンバーが出てきても、政策だって変わらないでしょう?だったら、さっさと決めてよと、多くの国民も思っていると思う」

「エネルギー政策はしっかりした考えを持った人に」

―――国民民主党の政策の優先順位は?
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「(去年12月に)ガソリン暫定税率を廃止し、ガソリンの値段下げましょうねと。103万の壁、手元に残るお金、手取りを増やしましょうということは(自民党・公明党と)約束をしているので、合意を誠実に実現してくれる人になってもらいたいと思いますね」

―――ほかに、新総裁に期待することは?
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「やっぱりエネルギー政策はしっかりした考えを持った人にやってもらいたい。もちろん安全基準を満たすことは大前提ですけど、やっぱり原発も含めて動かしていかないと」

「野党の意見を幅広く聞ける人が次の総裁には望ましい」

―――次期総裁候補の中で、誰か1人、お名前を聞かせていただくとしたら?
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「いろいろお付き合いのある方はいますけどね…個別名はやめておきましょう!」

―――軸となるのは高市氏・小泉氏と言われていますが。
(国民民主党・玉木雄一郎代表)「誰がなっても、自民党・公明党は過半数割れしていますから。野党の意見、また野党に託された国民の意見を幅広く聞ける人が次の総裁には望ましい。小泉さんは幅広くいろんな意見を聞ける人なんじゃないかなと思いますし、高市さんは、いろいろちょっと右寄りだという人もいますけど、幅広く意見は聞ける人かなと思っていますよ」

「原発も含めて動かしていかないと」カギになり得る“エネルギー政策” 総裁選候補者の考えは?

 国民・玉木代表が次期総裁に期待する政策は次のとおり。
 ▼エネルギー政策:原発も含めて安くて安定的な電力供給
 ▼ガソリン暫定税率の廃止
 ▼手取りを増やす政策:103万円の壁→178万円目指し引き上げ

 なかでも、“次の総理”を考える上で注目に値するのが「エネルギー政策」です。特に玉木代表が必要性を訴える『原発』について、各候補は違った立場を取っています。

 ▼高市氏・小林氏・茂木氏⇒“新設”を含めて前向きな姿勢
 ▼小泉氏⇒比較的慎重な姿勢

 玉木代表はインタビューでも「エネルギー政策はしっかりした考えを持った人にやってもらいたい」と語っています。自民党と国民民主党の連携の可能性はあるのか。エネルギー政策、原発に対する姿勢が重要なポイントになるかもしれません。