飛鳥時代の古墳が“当時の姿”で目の前に!?最新技術で魅力をアピールです。
奈良県明日香村にある「高松塚古墳」。考古学ブームの火付け役となった「飛鳥美人」で知られる国宝の壁画が見つかりました。ここで5月19日に始まったのは…
(記者レポート)「高松塚古墳は、外からでは内部の様子が分かりませんが、タブレットを使うと、再現された3Dの石室を見ることができます」
使われているのは、VR=仮想現実の技術で、360度さまざまな角度から見ることができる石室や黒漆塗りの木棺など、古墳が築かれた当時の様子が再現されています。高松塚古墳をもっと知ってほしいと、奈良文化財研究所が制作しました。
というのも、高松塚古墳は、現地に行っても魅力が伝わりづらいことが課題になっていました。1972年の発掘調査で極彩色の壁画などが発見されたあと、保存のため、現地に石室の温度や湿度を管理する施設が造られたものの、2002年以降、壁画にカビなどによる劣化が発生。2007年に石室が解体され、修復施設に移されたため、現在、古墳に石室や壁画はなく、墳丘が残るのみでした。
今回、研究所は過去の解体調査などで収集した約15年分のデータをもとに、石室内の様子などを忠実に再現。実際に古墳を眺めながら、当時の光景を目の当たりにしたイベントの参加者は…
「すごく良かったですね。いつも、どうやってつくるのか疑問があったので」
「ビジュアルで見るとすごくわかりやすいじゃないですか。モヤっとがすっきりします」
このイベントは20日も行われ、参加は無料です。