大阪市は、認可保育所や認定こども園に定員面などの事情で入所できない「待機児童」が、4月1日時点で0人になったと発表しました。調査開始以降、初めて「待機児童ゼロ」を達成した形となります。一方で“隠れ待機児童”とも呼ばれる「保留児童」は前年より77人増加しました。


 大阪市の発表によりますと、4月1日時点の「保育所等在籍児童数」は前年度より779人増え、56168人となり、待機児童は「0人」となりました(去年4月1日時点では2人)。待機児童がゼロとなるのは、調査が始まった1995年以降、初めてです。

 市は「待機児童ゼロ」を達成した理由として、2016年から市長をトップとする「待機児童解消特別チーム」を設置し、認可保育所や認定こども園などの整備や、保育士の処遇改善による人材確保などに取り組んできた点を挙げています。

▼“隠れ待機児童”は増加

 一方で、“隠れ待機児童”と呼ばれることもある、▽他に利用可能な保育所などがあるけれども、希望する保育所があるため入所を見送っているケースや、▽保護者が求職活動を休止しているため入所できていないケースなどの「保留児童」は、4月1日時点で2528人となっていて、前年度より77人増えています。

 大阪市は「今後も待機児童を含む利用保留児童の解消を最重要施策として、引き続き入所枠の拡大に努めるとともに、様々な保育資源を有効に活用しながら、子育て世代の視点に立ったサービスを展開し、待機児童ゼロの継続をめざす」としています。