「逆子治療」の結果、子どもに重い障がい。医師を書類送検です。
「あのとき何が起こったのか、真実が知りたいという思いでここまで来ました」
こう話すのは、京都府内に住む千鶴さん(37)。妊娠30週目のとき、赤ちゃんの頭が通常とは逆の「上」にある状態、いわゆる“逆子”と診断されました。
逆子をなおそうと、2020年に京都第一赤十字病院で「外回転術」という医療行為を受けましたが失敗に終わり、2日後、帝王切開で息子・宝くんを出産。
施術中、おなかの中の宝くんには低酸素状態を疑わせる所見が何度も認められたにもかかわらず、担当医は適切な処置をとらなかったといいます。その結果、宝くんには重い障がいが残りました。
(千鶴さん)「基本的に首も腰もすわっていなくて、歩くこともできないし、しゃべることもできない。全介助なので大変なことはすごくあるんですが、ちょっとした幸せを与えてくれる存在です」
千鶴さんによりますと、病院側は「より早く緊急帝王切開を行うべきであった」などと医療過誤を認めているということです。
そして5月9日、警察は担当した医師を業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。
(千鶴さん)「まだ一度も謝罪も私たちが求めている説明も一切なく、医師としての責任のある対応をしてほしいなと求めています」