新しいローマ教皇を決める選挙「コンクラーベ」の1回目の投票が日本時間の7日午後11時から行われます。投票を前にしたバチカンから現地リポート。一体何回目の投票で新教皇が決まるのか、最新の状況です。(報告:JNNパリ支局長MBS仁熊邦貴)

私の後ろにサン・ピエトロ大聖堂があり、その右奥にありますのが、コンクラーベが行われますシスティーナ礼拝堂です。

屋根の部分に煙突がありますね、元々あの場所に煙突はないんですが、今月2日にコンクラーベのために消防隊員らが設置したということです。

新しい教皇が選ばれなかった場合は煙突から「黒い煙」が上がります。そして選ばれた場合は「白い煙」が上がります。

過去何度も白と黒が混ざった灰色の煙が出て混乱したこともあり、今は決まった場合は、白い煙とともに鐘が鳴らされることになっているということです。

きょう1日で約25万人が訪れるという予測もされていますが、周辺のホテルの価格は通常の倍近くになり、予約もなかなか取れないという状況です。

近くには店舗もたくさんあるんですけども、コンクラーベにあやかった商品のようなものはありませんでした。

ただ、今も売れ続けている商品があって、亡くなった教皇フランシスコのTシャツや、2026年・来年のカレンダーも売れているということです。教皇フランシスコは、弱い人たちの声に耳を傾けた市民の教皇として非常に人気があることがわかります。

前回は新教皇が決まるまでに投票は5回行われました。バチカンで20年以上取材をしている記者に話を聞きますと、「今回も6回か7回ぐらい行われるんじゃないか」と言っていました。

というのも枢機卿は普段こちらにおらず、世界各地の教会で働いており、実際お互いのことをほとんど知らないそうなんです。

今回集まって、準備期間や投票を重ねる中で、食事の時間などに密談などをして投票先を一本化するというふうなことも言われています。

ただ一方で、何回も何回も投票を重ねると「分裂しているんじゃないか」という印象を与えかねないということで意外とすぐに決まるんじゃないかという意見もあります。

決まった後は、大聖堂正面の装飾がある特別なバルコニーから新教皇が姿を見せて、世界に向けてメッセージを発信することになっています。