幻に終わった戦前の万博チケット。85年ぶりに日の目を見ました。
(男性)「万博チケットの交換をしたいんですが…」
5月5日、大阪・関西万博のチケット引換所にやってきた男性。窓口に差し出したのは古びた大判のチケット。表には『紀元2600年記念 日本万国博覧会』と書かれていて、当時は12枚綴りの回数券で10円、いまなら1万7000円相当の値段で販売されたといいます。
実は1940年、建国2600年を記念して万博の開催が予定されていました。しかし、日中戦争の激化で中止を余儀なくされ、『幻の万博』となったのです。その未使用チケットは、のちの『大阪万博』や『愛・地球博』でも入場券と引き換えられてきました。
5日、引き換えに訪れたのは東京都に住む“万博マニア”の武縄史耶さん(25)。ネットオークションでチケットを発見し、約8000円で購入したといいます。
(武縄史耶さん)「最高ですね。歴史の1ページかな、という。自分の万博はここから始まるという感じですね」
万博を通じて、チケットが85年の時をつなぎました。