2連覇中の王者・ヴィッセル神戸は、直近5試合で4勝1敗と好調を維持。その理由を、データを元に探った。ボール奪取をより“前”で行えるようになり、酒井高徳選手は「神戸らしさが分かる」と指摘。目標の3連覇へ課題は解消されつつある。


▼ケガから復帰の酒井選手「ラインの低さが気になっていて…」

 関西のサッカー情報を中心に扱うMBSのJリーグ応援番組『KICK OFF!KANSAI』。4月27日の放送では、MCを務める元日本代表DF加地亮さんが、2連覇中の王者・ヴィッセル神戸の練習場を訪問し、DF酒井高徳選手にチームの好調の要因を聞いた。

 7節までの6試合で1勝3分2敗だった神戸だが、酒井選手が負傷から復帰した8節以降の5試合では、4勝1敗と一気に勝率がアップした。8節以降の、ボール奪取の数と位置について、データを元に酒井選手が解説した。

 ボール奪取数は、アタッキングサードでは1.1回増加。ミドルサードでは5.1回増加。また、ボールを奪取する自陣からの平均距離は37.4mから41.3mに大幅に改善され、より“前”から、敵陣で圧力をかけられるようになった。

 酒井選手も「こういうところ(データ)からも、神戸らしさが出るのがわかる」とし、自陣からの距離が4m敵陣へ寄ったことから「大きいですね。勝てていなかった時のラインの低さが気になっていて、戻った時にはコントロールしようと思っていた。4mはサボったら上がれないぐらいの距離感なので、コンパクトさは後ろから押し上げることで前からも守備もしやすい」と分析した。

 ボール奪取の勝率データも大きく変化した。加地さんが「予測」と説明すると、酒井選手はすかさず「予測もコンパクトだから。味方がそこにいっているから自分が狙える選択肢が定まっている。予測にも理由がある。(データは)いい傾向ですね」とプレーの質の高さを説明した。

 2連覇中の神戸。目標の3連覇へ、追撃は止まらなさそうだ。


 (MBS「KICK OFF! KANSAI」 2025年4月27日(日)深夜0:50-1:20放送分の収録より)