神戸市は、市立医療センター西市民病院で、がんの疑いを主治医が見落とし、70代の男性がその後死亡したことを明らかにしました。

 発表によりますと、神戸市内在住の70代男性は、2024年9月にCT撮影を行い、それを診た放射線科医師のリポートには、腹部大動脈瘤に対するコメントのほか、肺がんの可能性を示唆するコメントが記載されていたということです。

しかし主治医は、肺がんについてのコメントを十分に確認しなかったということです。

 男性は同年12月に呼吸の苦しさなどのため改めて病院にかかり、受診した結果、肺がん(腺がん)と診断され、その際に同年9月の見落としが発覚したということです。

 肺がんは進行した状態で、手術は困難だったといい、男性は今年2月に死亡したということです。

 病院側は今後の対策として、医師がコメントを全て確認することを再徹底するとともに、放射線科の医師がコメントで新たながんが疑われる場合にはコメントに「重要」フラグをつけるよう運用を変更したということです。