祝日の4月29日、天候にも恵まれ多くの人が訪れた万博会場。パビリオンの前には長い行列も。もちろんパビリオンも魅力的ですが、多くの来場者の心をつかんでいたのが…

 (兵庫から)「大屋根リングがすごいなって。迫力が思ったよりあったので」
 (東京から)「やっぱり大屋根リングですよね。想像以上に大きくてびっくりしました」
 (福岡から)「迫力がすごくて、ずっと1周分あるのが相当すごいと思いました」

 大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」です。1周約2kmで、万博の会場コンセプト「多様でありながら、ひとつ」を表しています。

 ギネスも認めた世界最大の木造建築物「大屋根リング」。そこには来場者を楽しませるさまざまな工夫がされていました。

 1本道ではなくさまざまな高低差のあるルートが作られていて、違った景色を楽しむことができるように。さらに大屋根リングの上には芝生の広場も。

 もちろんパビリオンを上から眺めることができるのも大屋根リングの醍醐味。

 (山中真アナウンサー)「大屋根リングの外側の景色、ちょうど東ゲートに入ってくる人たちを見ることができます」

 大屋根リングの上からでは、パビリオンも違った景色に。

 (山中真アナウンサー)「スペイン館はステージまでよく見えるし、サウジアラビア館はレストランのテラス席が見えます。セルビア館は屋上にメッセージが書かれています。大屋根リングの上にのぼらないと見えませんから、見つけた喜びがありますよね」

 そんな大屋根リング、この人も絶賛です。国内、海外問わずさまざまな万博会場へ足を運んできた“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんです。

 (山田外美代さん)「(Qほかの万博で、こういう存在感のあるものは?)まったくないです。(Q初めて?)はい。大屋根リングはどこにいても見えるし、みんなを包んでくれるような輪になっていて、ひとつの地球を感じるのはここ(大屋根リング)かなと思います」

 建築の歴史に詳しい専門家はこの大屋根リングについて…

 (東北大学大学院 五十嵐太郎教授)「普通の建築のプロジェクトだとこういう大胆な構想っていうのは実現できないので、万博だからこそできたという面はとても大きいと思います。(大屋根リングは)一歩前に踏み出す機会になっているので、日本にとってはとても大きな意味があったと思う」