男子高校生が殺害された事件、元少年の控訴審が始まりました。
15年前、17歳だった男(32)は神戸市北区の路上で高校2年生だった堤将太さん(当時16)を殺害した罪に問われています。
おととし、一審で神戸地裁は「精神障害はなかったという鑑定結果は信用できる」として男の責任能力を認め、「残忍で殺意も相当強固だ」として、男に懲役18年の判決を言い渡し弁護側が控訴していました。
4月25日、大阪高裁で始まった控訴審に男は出廷せず、弁護側は男が犯行当時、心神耗弱状態だったと主張しました。
一方、堤将太さんの父親・敏さんが意見陳述し「被告の主張が全て責任回避のための言い訳であることは明らかだ。もっと生きたかった。死にたくなかった。法廷に息子がいれば、きっとそう訴えたはずです」と述べました。
(殺害された将太さんの父親 堤敏さん)「(被告は)まったく罪と向きあっていない。他人事になっているんですよね。その上で『悔いている』と言ってるんだから、ちょっとおかしいですよね」
判決は6月20日に言い渡される予定です。