10月24日のプロ野球ドラフト会議で、中日ドラゴンズが交渉権を獲得した関西大学の金丸夢斗(かねまる・ゆめと)投手。注目の最速154キロ左腕に、プロ野球解説者の矢野燿大さんがドラフト前に話を聞いていました。

 矢野さんがやってきたのは、大阪府吹田市にある関西大学の千里山キャンパス。

 (矢野燿大さん)「僕も最も注目しているピッチャーに会いに行ってきます」

 金丸夢斗投手はどんなピッチャーなのでしょうか?

 (矢野燿大さん)「完成しています。三振も取れるし、コントロールもいいし。俺がキャッチャーなら受けたいピッチャー。俺が監督なら絶対ほしいピッチャー。二桁、うまくいけばもっと、12勝とか14勝とかあるんじゃないかなと思っています」

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 矢野さんの手元にはキャッチャーミットが。

 (矢野燿大さん)「もしチャンスがあったら、キャッチボールとか、ボールを受けさせてもらえたら、肌で感じるものがあるんじゃないかなと思って、一応キャッチャーミット持ってきています」

最速154キロのストレートと抜群のコントロールが武器

 関西大学野球部は全日本選手権で2度の優勝経験があり、村山実・山口高志・岩田稔ら数々のプロ野球選手を生んだ強豪校です。チームの絶対的エース・金丸夢斗投手は、177cm77kg。神戸市出身で、神港橘高校から関西大学へ進学。最速154キロのストレートと抜群のコントロールを武器に、3年生の秋から72イニング自責点0。

 さらに、3月に行われた侍ジャパンの強化試合に大学生ながら選出され、2回を投げて4奪三振の好投。一躍、その名を全国に轟かせました。

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 その金丸投手の練習を視察した矢野さんがまず注目したのは、『ランニング』でした。

 (矢野燿大さん)「走るときに、軸がしっかりしながら体がパッパッと入れ替わるから手が振れるし、前にも走っていけるし、そういうところをしっかり持っている」

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 ブレない走り姿から見て取れる体幹の強さ。その秘密は、独特なトレーニングにありました。

 (矢野さん)「ストローをくわえるのはどんな意味がある?」
 (金丸投手)「ストローをくわえると、空気が入ってきづらいので、それで腹圧とか肺とか横隔膜のトレーニングになる。体の軸とか重心を定める作業兼トレーニングみたいな感じです」

 ストローを使って、まず目一杯息を吸って吐く。このとき、お腹の筋肉に力を入れて体幹を強化。これを様々な動きに取り入れることで、どんな体勢でもぶれない強靭な体をつくり上げます。

 (矢野さん)「やってみて、効果を感じることは?」
 (金丸投手)「体が安定するというか、重心が決まるので、スピードとかコントロールとか全て良くなりました」

 体幹を鍛え、体の軸が安定したことで、投球フォームの安定につながったといいます。

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 ここで、キャッチャーミットを持った矢野さんが動きます。

 (矢野さん)「きょうは投げる?一応ミット持ってきたんやけど、きょうはどんな感じ?」
 (金丸投手)「おととい試合で投げたので、きょうはちょっとお休みしようかなと」
 (矢野さん)「一応投げてくれたらと思って持ってきたけど、無理せんでいい。体のほうが大事やしね」

「ピッチャーのタイトルは、できるだけ多く獲りたい」

 (矢野さん)「これが俺の武器だというか、1番自信があるボールは何ですか?」
 (金丸投手)「自信がある球種はストレートで、変化球はスプリットなんですけど、それよりかはコントロールに自信があるので、そこはプロに行ってからも自分の長所は出していきたいなと」
 (矢野さん)「目指すピッチャー像は?」
 (金丸投手)「今永(昇太)投手(※現シカゴ・カブス)を目指しています。ストレートでしっかり空振りが取れたり、三振も取れますし、参考にさせてもらっています」
 (矢野さん)「(今永投手が)アメリカで頑張っているから、俺も行っちゃう?みたいな、そんなところはまだ描いてないの?」
 (金丸投手)「そこはまだ描いてないですね」

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 “進路調査”もできたところで、プロ入り後の目標を聞きました。

 (矢野さん)「今描いているプロってどんな感じですか?」
 (金丸投手)「やっていけるのか、抑えていけるのか、心配はあるんですけど…」
 (矢野さん)「大丈夫、抑えられる。一応俺キャッチャーだったし、20年やった俺が言うんやから大丈夫。獲りたいタイトルは?」
 (金丸投手)「ピッチャーのタイトルは、できるだけ多く獲りたいなと思っています」
 (矢野さん)「個人的にはめちゃめちゃ応援してるんで。楽しみにしてます。頑張ってね」
 (金丸投手)「ありがとうございます」


 (2024年10月24日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)