去年8月に北海道の支部大会から始まった第103回全国高校ラグビー大会も、いよいよフィナーレ。きょう(1月7日)決勝戦を迎える。決戦の舞台に勝ち上がってきたのは、桐蔭学園(神奈川)と東福岡(福岡)。今シーズンの高校ラグビー界をリードしてきた両雄が実力を発揮し、夢舞台に進んできた。

桐蔭学園・城主将「試合開始から体をバチバチ当てて前に出たい」

 桐蔭学園は、準決勝で大型FW擁する大阪桐蔭(大阪)を25対0と無得点に抑えての勝利。強靭なフィジカルで圧力をかけてくる相手に、的確なヒットと集団としての速さで圧倒。一人一人の判断の速さ、ゲーム理解力の高さに加えて力強さも見せて危なげなく勝ち上がった。最後の戦いを前に、城央祐主将は「試合開始から体をバチバチ当てて前に出たい。自分たちが決めたことをやり抜いて戦いたい。決めたことをやり抜いて戦えたなら、結果には後悔はない」と決意を示しました。

東福岡・高比良主将「1対1の戦いで負けないことを徹底」

 一方の東福岡は、本大会に入ってから徐々に調子を上げてきた。3回戦までは個々のスキルや決定力の高さで勝ち進んできたが、準々決勝の茗渓学園(茨城)戦が激しいフィジカルバトルになったことでチームが覚醒。本来の一人一人の当たりの強さ、激しさを取り戻すと、準決勝では試合の序盤からAシードの佐賀工(佐賀)を粉砕。大量50点、8つのトライを奪って決戦の舞台に進んできた。桐蔭学園との対決を前に、高比良恭介主将は「1対1の戦いで負けないこと、東福岡の代表として60分間、体を張り続けることを徹底してやっていきたい。このグリーンジャージを着て戦う最後の試合、最後の試合だからこそしっかり楽しんで戦いたい」と抱負を語りました。

 春の選抜大会は決勝で激突。東福岡が先制するも桐蔭学園が逆転し、栄冠を手にした。準決勝で相まみえた10月の国体では、東福岡の選手を主体とした福岡が、桐蔭学園の主力選手もメンバーに入っていた神奈川を撃破し、そのまま王座に輝いた。

 はたして最後の栄冠はどちらに輝くのか?桐蔭学園の藤原秀之監督が「高校ラグビーのファンが熱くなる、(決勝戦に)ふさわしい試合を展開したい」と語った決勝戦。注目の対決は7日午後2時ごろから、東大阪市花園ラグビー場で行われます。


(MBSスポーツ解説委員 宮前 徳弘)