【6月4日(日)春季近畿地区高校野球大会】

〈決勝〉智弁学園(奈良)10-0金光大阪(大阪)/大阪シティ信用金庫スタジアム

 智弁学園が金光大阪を17安打10得点で圧倒し、16年ぶり3度目の優勝を飾った。投げては、最速146キロ右腕・中山優月投手(3年)が9回を4安打無失点8奪三振の好投をみせた。

 中山投手は兵庫・淡路島出身。智弁学園OBの阪神・村上頌樹投手(24)と同じ「ヤング淡路(旧アイランドホークス)」でプレーした。中学2年のころ、東洋大時代の村上投手が練習を訪れた際には、ブルペンで隣同士で投げ合った思い出もある。そんな憧れの先輩は今シーズン開幕から31イニング連続無失点のリーグ記録に並ぶ快挙を達成するなど、ここまで5勝1敗、防御率1.41と大ブレイク中。

 (智弁学園 中山優月投手)
 「すごく刺激を受けています。どんな場面でもコントロールよく自分のピッチングを貫くところなどを勉強しながら見ています。(村上投手は)憧れでしたが、最近は目標に変わりました」

 4日の決勝戦、ひとりひとり丁寧に投げることを意識したという中山投手は、危なげないピッチングで公式戦初完封を飾った。

 (智弁学園 中山優月投手)
 「春優勝して満足していたら戦えないと思うので、一日一日を大切にして上を目指したい」

 村上投手を擁して頂点に輝いた2016年春以来の甲子園優勝を目指し、集大成の夏へ気持ちを引き締める。


【智弁学園】
1965年創部 春のセンバツ:優勝1回(2016年) 夏の甲子園:準優勝1回(2021年)
主なOB:岡本和真(巨人)、廣岡大志(オリックス)、村上頌樹(阪神)、前川右京(阪神)