昨季で現役を引退した野球解説者の能見篤史さんが、オリックス戦士に直撃インタビュー。今回は、オリックスの主軸に成長した中川圭太選手を取材。能見さんがコーチ兼任していた時は、意外にも中川選手と色々とコミュニケーションを取っていたことが判明。能見さんがまるで打撃コーチのようなアドバイスも！？主なやり取りは以下の通り。
中川「練習では遠くに飛ばすことをずっとやっている」
ＭＢＳ井上雅雄アナウンサー：今シーズンのここまでのプレーはいかがでしょうか？
中川圭太選手：感覚的にいい時もあれば、悪い時もあるっていう波が大きいなっていう気はしています。
井上：見ていてどうですか、能見さん。中川選手の活躍は？
能見篤史さん：十分です。ここから上がってくるんで、必ず。この男は底が知れないんで。ずっとそんな印象です。潜在能力がずば抜けているんで。
井上：本人を前にしていうのもどうかと思うのですが、どんなところが？
能見：まず、ホームランは抑えています。
井上：抑えている？もっと打とうと思えば打てる？
能見：打てますよ。でも、状況的にちゃんと自分がいまその打順の中で何をするべきかというのを理解して打席に入っているんで。ホームランだけ打たせたら結構打ちますよ。その分、打率は落ちますけどね。
井上：ご本人はいかがですか？
中川：ホームランにはあまりこだわっていないですけど、バッティング練習では遠くに飛ばすっていうことはずっとやっているんで。
能見「状態が悪い時はすぐにわかるので、『圭太こうなっているよ』と」
井上：今年、吉田正尚選手が抜けてっていうところで、ファンのみなさんもどう打線が奮起するか楽しみなところだった。オリックス打線は今のところどうですか？
中川：誰が試合に出ても役割というのはわかっていますし。全員で必死につないでいくっていうことができているのかなって思います。
井上：つながりいいですもんね。
能見：いいですね。頼る人間がいなくなったもんね、逆に。
中川：そうですね、全員でっていう。
井上：やっぱりピッチャーから見ていても見える部分はあったんですね。
能見：結構ね、意外と会話はしていたので。
井上：どんな会話をしていたんですか？
能見：状態が悪い時はすぐにわかるので、『いま、圭太こうなっているよ』っていうのは（伝えた）。
中川：教えていただいたり、逆に僕から聞かせていただくこともあったので。
能見：見えるというか、僕はピッチャーなので、対戦するとしたらあまり得意なバッターではなく、“こうなってくれていたら助かるな”っていうのがあって、それが見えたんで。
井上：差し支えなかったら、どんな部分とかあるんですか？言える範囲で。
能見：僕が見ていて、ちょっと“後ろ体重”になるんですよ。そしたら、外角が手打ちになってしまうので。本人はもしかしたら気づいていない可能性があったんで。
井上：実際、言われた時はどうでしたか？
中川：全く気づいていなかったです。ずっといつも通りやっていたら、全く気づかないですね、本当に。
井上：そういうアドバイスがあって実践してみると変わりましたか？
中川：実際に立って、本当にかかとにかかってるわ、後ろにかかってるって思いました。
井上：野手は野手、ピッチャーはピッチャーっていうイメージを勝手に持っていますけど、そうじゃないんですね。
能見：そう。野手が思っていることとピッチャーが思っていることが全く違うので。実際、こうされたら嫌だよとかっていうのは、結構ね。
能見「狙い球が何かはだいたいわかります（笑）」
井上：投手兼任コーチだった時の能見さんの印象は？
中川：本当に若い下の子たちでもすごく質問しやすいというか、頼れる先輩でした。的確なアドバイスを、厳しい言葉ではなく。すごく頼りになる先輩でした。
能見：いえいえ、そんなことないですよ。オリックスには能力のある選手が多すぎて、びっくりしたんですよ。
井上：そんな能見さんに僕のこんなところ見ておいてくださいというポイントがあれば教えてもらえますか？
中川：得点圏のバッティングは見ていただきたいなと思っています。
井上：チャンスで返すかどうかですよね。
能見：そうですよ。でも、得点圏はよく見ているので、（狙い球は）何を狙っているかはだいたいわかります（笑）
中川：はい、たぶんわかりやすいと思います（笑）
井上：最後、ファンにメッセージを。
中川：いつも応援ありがとうございます。まだまだ頑張りますので、応援よろしくお願いします。