【阪神1-3ヤクルト】
春の甲子園・センバツ高校野球大会期間中だったため、ホームで迎えた3月31日のシーズン開幕戦は京セラドーム大阪開催。7日が「本拠地・甲子園」での開幕試合となった阪神タイガース。
朝から降りしきる雨、奇しくも予告先発は「雨柳さん」ことエース・青柳。登板予定試合の降雨ノーゲームは通算12度。チーム1の“雨男”の影響も心配されたが、定刻通り試合開始。甲子園開幕試合ということもあり、前売りチケットは完売。観衆4万2465人と、大勢の阪神ファンが球場に駆けつけた。今シーズンから4年ぶりに「声出し応援」が解禁。ライトスタンドではトランペットが鳴り響き、球場全体から選手を後押しする大声援が甲子園に戻ってきた。
阪神・青柳、ヤクルト・小川の両エースの投げ合いとなった試合。1回裏、1番・近本の3塁打、2番・中野のセンター犠牲フライで阪神が幸先よく先制。しかし、2回以降は両エースが実力を発揮し膠着状態。1-0で阪神リードのまま、再び試合が動いたのは7回表。青柳のこの日101球目、甘く入ったスライダーを5番・オスナに左中間スタンドへ運ばれ試合は振り出しに。8回表、岡田監督は7回112球を投げた青柳から浜地へ継投。すると1死1塁の場面、3番・山田にバックスクリーンへ運ばれ万事休す。
2本のホームランに泣いたタイガース。打線もチーム防御率0点台のヤクルト投手陣を前に初回の1点のみ。岡田監督も「ピッチャーええなぁ。チャンスも作られへんかったからな」と甲子園開幕戦を白星で飾れなかったことを悔やんだ。
試合に敗れはしたものの、去年までとは比べものにならない「大声援」が甲子園球場に帰ってきた。コロナ禍の取材しか経験していない筆者にとっては驚きの迫力。今シーズンのプロ野球を観る上で、1つ楽しみが増えた気がした1戦だった。