雨天の影響で1日順延となったセンバツ高校野球大会の6日目、今日は曇り空の中、2回戦3試合が行われました。

第1試合は、兵庫の報徳学園と群馬の健大高崎。ともに好投手を擁し、走力が持ち味の実力校同士の対戦。1点を先制された報徳は2回、健大高崎のエース、小玉湧斗投手の制球の乱れを突いて3者連続の押し出しファーボールで逆転すると、4回には2アウト1塁2塁のチャンスに、3番堀柊那選手、4番の石野蓮授選手が連続タイムリーヒット。報徳らしい積極的かつしぶとい攻撃で、小玉投手を攻略。中盤までに5対1とリードを奪います。

守っては、エースの盛田投手が「打たせていけばバックがしっかり守ってくれると信じていた」と語ったように、今大会ナンバーワンキャッチャーの呼び声高い堀選手を中心に、堅い守りで健大高崎自慢の機動力を封殺、試合の流れを渡しません。そして7回、石野選手が勝負を決定づける2ランホームラン。報徳学園、快勝で初戦突破です。

第2試合は、21世枠で出場の富山・氷見と山梨学院の対戦。30年ぶりの出場の氷見は1回、2アウトからチャンスをつくると、5番橋本瑛信選手が、ライト前へ先制のタイムリーヒット。海の青さをイメージした水色のユニフォームに身を包んだ選手たちが、アルプスに詰めかけた応援団をわかせます。

一方、富士山の空の青さをモチーフにしたアンダーシャツを身に着けた山梨学院は、2回、5番進藤天選手のタイムリーで同点に追いつくと、1アウト3塁のチャンスに、7番大森燦選手が逆転のタイムリーヒット。その後も、得点を加えてリードをひろげていきます。守ってもエースの林謙吾投手が「ランナーが出ても落ち着いて投げることができた」と語ったように、一度も先頭打者の出塁を許さない安定したピッチング。チームが目標としていた甲子園での2勝目をあげて、3回戦進出です。

第3試合は、激戦地大阪の強豪・履正社と、四国の伝統校・高知の対戦。試合は、履正社の福田幸之介投手が力強いピッチングを見せると、高知は西村真人投手、平悠真投手、辻井翔大選手とつなぐ、小刻みなリレーで対抗。1対1のまま終盤の8回を迎えます。

8回表、履正社は、高知の辻井投手を攻めて1アウト1塁3塁のチャンスを作ると、4番坂根葉矢斗選手が、勝ち越しの犠牲フライ1点のリードを奪います。しかし、その裏、高知は、先頭の代打・井上聡太選手が福田幸之介投手から初ヒットを放って出塁、その後、2人目の増田壮投手も攻めて2アウト満塁と一打逆転のチャンスを作ります。ここで「打てるボールを待っていた」と語った3番の高塚涼丞選手がセンター前に逆転のタイムリーヒット、3対2と試合をひっくり返します。

そして9回、強打履正社の反撃を、辻井投手がランナーを背負いながらも落ち着いたマウンドさばきで守り切って、鮮やかな逆転勝ち。高知が伝統校の底力をみせて3回戦進出です。