3月18日、第95回の記念大会となるセンバツ高校野球大会が開幕した。

 天候の回復を考慮して、1時間半おくれの10時30分に始まった開会式は高松商業の横井亮太主将による「わたしたち高校球児は、仲間を信じ、”一枚岩“となって、全身全霊でプレーし、勇気や感動を届けることで、支えてくれるすべての方々に恩返しをしたいと思います。」という力強い選手宣誓の後、熱戦の火ぶたが切られた。

 開会式直後の第1試合は、秋の関東大会を制した山梨学院と、WBCで活躍中のダルビッシュ有投手の母校、宮城の東北が激突。両チーム無得点で迎えた5回、ダルビッシュ2世の呼び声も高い好投手、ハッブス大起選手の力投の前に、なかなかチャンスをものにできなかった山梨学院が、キャプテン・進藤天選手の一打で、均衡をやぶると、その後も追加点。

 このリードを「リズムよく投げて自分のピッチングができた。」と語ったエースの林謙吾選手が守り切って、3対1で勝利、昨年の甲子園、春夏とも初戦で敗れた雪辱を果たした。

 続く第2試合は、阪急ブレーブスの懐かしのユニフォームと同じフォルムに身をつつんだ福井の北陸と20回目の出場となる名門、高知が対戦。

 「自分の持ち味である強気のピッチング、バッティングができた」と語った高知の背番号17番、辻井翔大選手が投打に大活躍。1点を先行された2回、自らのバットで逆転の2点タイムリーツーベースを放つと、投げては、8回途中まで一失点の力投。4対1の勝利で、高知が初戦突破を飾った。

 試合開始から、ナイター照明が灯った第3試合は、沖縄尚学と岐阜の大垣日大の実力校同士の好カード。

 0対0の4回、「チャンスに打つことが4番の仕事」と語った沖縄尚学の4番、仲田侑仁選手が、2アウト満塁のチャンスに、左中間スタンド中段に今大会第1号の満塁ホームラン。比嘉公也監督が「打ってほしい時に打ってくれた。」と称賛した、好投手大垣日大・山田渓太選手が投じた初球のストレートを迷わず振り抜いた一発。値千金の4点を、沖縄尚学が東恩納蒼投手を中心に粘り強く守り切って4対3で勝利、見事2回戦進出を果たした。

 2回戦で、山梨学院は富山の氷見と、高知は大阪の履正社と、沖縄尚学は北海道のクラーク記念国際とそれぞれ対戦する。