3月21日(金)にオープンするグラングリーン大阪の南館。様々な施設が入りますが、今回40店舗以上がオープンするグルメ施設にも注目が集まっています。その中にはこれまで商業施設に出店してこなかった名店も。飲食店“大激戦区”の大阪で、どのような差別化を図ろうとしているのか?りそな総研・荒木秀之主席研究員らへの取材を含めてまとめました。
アジア初進出の「タイムアウトマーケット大阪」
3月21日(金)、グラングリーン大阪南館がオープンします(※北側は去年オープン)。ホテルやオフィス、温浴施設なども入りますが、目玉のひとつがアジア初進出のフードコート「タイムアウトマーケット大阪」です。
タイムアウトとは、海外のフリーペーパーでいわゆる地元の情報誌。イベント情報やグルメ情報が載っていて、世界中で発行されています(英語のみ)。日本では“大阪版”が3月に発行されました。
そのタイムアウトの編集者が選んでプロデュースしたマーケットが「タイムアウトマーケット」で、世界10か所にあります。
■リスボン
■ニューヨーク
■ボストン
■シカゴ
■モントリオール
■ドバイ
■ケープタウン
■バーレーン
■バルセロナ
■ポルト
今回オープンするタイムアウトマーケット大阪にはバー2店舗、飲食が17店舗の計19店舗が出店します。出展した店舗に聞くと「タイムアウトマーケットだから出店しました」というこだわりの声が多く聞かれました。
タイムアウトマーケット以外にも高級店が出店
タイムアウトマーケット大阪にはどんな店が入るのか?一部の店舗をメニュー(一例)とともに紹介します。
■「#肉といえば松田」…和牛フィレカツサンド(税込み3500円)
■「クシアゲゼロゼロイチ」…MIX串揚げ(税込み2000円)
■「あやむ屋」…手羽先の唐揚げセット(税込み1200円)
■「渡邊咖喱」…プレミアムビフカツカリー(税込み3800円)
■「コアラ食堂」…黒豚バラ肉玉(税込み1200円)
■「ジュリアンアイスクリーム シュクレとアシッド」…プリンアラモード(税込み1200円)
ちなみに、タイムアウトマーケット以外にもグラングリーン大阪南館には様々な高級店が出店。一部の店舗を紹介します。
■「鮨 澤むら」…ディナー予算 1万3000円
■「ルースクリス ステーキハウス」…12オンス ステーキ(税込み1万3400円)
■「京都祇園 天ぷら圓堂」…ディナー予算 2万5000円
客単価5万円~の会員制高級店も!?
他にも、グラングリーン大阪南館1階の『グランシェフズバレイ』には、メディアで紹介できない秘密の“会員制高級店”が集結。ショップ・レストランガイドには店舗名のみ書かれていて、メニューや写真は掲載されていません。
出店するのはカウンター席がメインの隠れ家レストランで、日本料理・焼鳥・鮨(すし)・中華料理・イノベーティブレストラン・ポップアップレストランの7店舗です。世界の食通をターゲットに、全店舗会員制で客単価は5万円~となっています。
開発でキタエリアに増える飲食店 供給過多の指摘も専門家は今のところは問題なし
注目が集まるグラングリーン大阪南館。一方で、大阪駅周辺には他にも複数の商業施設があり、すでに多くのフードコートや飲食店街があります。
■グランフロント大阪 ウメキタフロア
■グラングリーン大阪
■イノゲート大阪 バルチカ03
■KITTE大阪
■阪神百貨店 阪神大食堂フードホール
■阪急百貨店 祝祭ダイニング
■ルクア大阪 ウメダフードホール
■リンクス梅田 オイシイもの横丁
このように飲食店が集積している背景には、キタエリアの開発が進んでいること以外に、コロナが影響しています。単独の店舗では集客が困難となってきて、有名店なども集積する傾向が出ているということです。
大阪駅周辺は飲食店が供給過多になっているのでは?この疑問についてりそな総研・荒木秀之主席研究員に聞いたところ、「今のところ供給過多ではない」といいます。割安な店舗は国内客をターゲットに、高級感のある店舗はインバウンドをターゲットにと、すみ分けができているということです。
21日にオープンするグラングリーン大阪南館。どのような盛り上がりを見せるのでしょうか。