もうすぐ冬本番。“温活”が気になる季節がやってきました。MBSが実施した『LINEホンネ調査』では、95%が「湯船につかりたい日が増えた」と回答。また、11日26日(いいふろの日)には大阪・梅田で入浴剤の配布イベントが開催され、約6000人が訪れました。
この時期は特に気になる風呂のギモン。ベストの温度は?入浴時間は?追いだきしても大丈夫?入浴に詳しい温泉療法専門医の早坂信哉氏への取材などをもとにまとめました。
【ベストなお風呂の入り方】40℃・10分・肩まで
早坂氏によりますと、「温度=40℃」「時間=10分」「水位=肩まで」が、オススメのお風呂の入り方です。
温度は、副交換神経が優位の状態で温まる「40℃」がベスト。これ以上高くすると交感神経が刺激され、リラックスではなく興奮状態になるということです。40℃の温度で入る場合、入浴時間は「10分」がオススメで、長時間入ると乾燥の原因になるようです(子どもは半分の時間でOK)。「肩まで」入るのがよいのは、水圧で血流がよくなるほか、浮力による疲労回復効果が期待できるからということです。なお、高血圧・心疾患がある人は、「温度を下げる」「短時間に」「半身浴」など、主治医の指導に従ってください。
【半身浴は?】38℃で30分がオススメ
半身浴をする場合は、「38℃で30分」ほどが早坂氏のオススメ。血流がよくなる(=血中の老廃物が流れる)時間が長くなるということです。ただし、汗をかくこと自体に“デトックス効果”はないと話します。また、30分ほど入るのは乾燥の原因になるため、ケアが必要ということです。
【追いだき】トイレの床より汚い?1~3か月に1回は配管掃除を
MBSが実施した『LINEホンネ調査』(8338人)によりますと、湯船のお湯は…
▼毎日替える :69%
▼2日以上使う:25%
▼シャワー派 :6%
節約のためお湯を数日使う人もいるようですが、「1か月の水道代+ガス代」で計算した場合(大阪市と大阪ガスのサイトをもとに試算)、次のような金額となります。
毎日張り替え:3366円
2日に1回 :3298.5円
3日に1回 :3276円
お湯を毎日張り替えても、追いだきしながら数日使っても、実はあまり差はありません。ただ、何日も同じお湯を使うのは「汚い」と早坂氏は指摘します。例えば5人家族の場合、お湯の中の細菌の数は一晩放置すると約6000倍になるということです。
さらに、追いだきをすると、より細菌が増えることもあると指摘します。使ったお湯をいったん風呂釜の内部に入れて温めて出すという追いだきの仕組み上、風呂釜の内部の掃除をしないと追いだき配管に皮脂や汚れがたまっていくからです。そのため、早坂氏は、追いだきをするならしっかり掃除をするのが大事だと話します。
『おそうじ本舗』の調査では、追いだきのお湯の出入り口は“汚れ度”が平均7万8693で、掃除をしない場合、公衆トイレの床よりも汚いということになります。(※公衆トイレの床:1万1600 キッチン排水溝:8万6230 キッコーマンバイオケミファ調べ)
『おそうじ本舗』によりますと、追いだき配管の掃除は1~3か月に1回を目安に行うといいということです。
【掃除の手順】
1.フィルターを外して、循環口まで40℃でお湯を張る
2.過炭酸ナトリウム(100円ショップでも購入可)200~300gを溶かす
3.最高温度の設定で追いだきして配管内に行き渡らせる
4.追いだきが終わったら約1時間つけ置きし、お湯を抜く
5.循環口まで水を張り、追いだきしてすすぐ
2年以上掃除をしていない人はプロに任せた方がいいということです。