「全国旅行支援」が使えるおすすめの旅先を旅行アナリスト鳥海高太朗さんが紹介。中でもイチオシなのが北海道の函館。ホテル間で「朝食戦争」が勃発しているとのことで「イクラ食べ放題」も。さらに岩手県盛岡市は、米誌NYタイムズが「2023年に行くべき場所」に選出。一泊でめぐることができるコンパクトシティで、鳥海さんは名物わんこそば123杯を豪快に食しています。(2023年7月10日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

―航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんの解説です。7月、夏休みも目前です。JTBによりますと、今年の夏休みの国内旅行者は7250万人の見通しです。これは前年比16.9%増ということ。コロナ禍前と同水準まで回復する見込みです。鳥海さんによる国内旅行の傾向はズバリ『グルメツアー復活』です。美味しいものを地方に行って食べたいというニーズに応える形ですか?

鳥海高太朗氏:5月8日に5類になってから、人の動きが大きく変わってきて、まだ海外が円安とか物価高ってある中で、コロナ禍で日本の美味しいものをたくさん知りましたとか、中にはお取り寄せをしていた人も多い中で、リアルで行けるようになったということで、美味しいものを食べに行くグルメツアーというのが復活してきているかなという感じがありますね。

―お得に旅行ができる理由というのは全国旅行支援がまだ使えるところがあるということなんです。7月以降も旅行先として全国旅行支援を実施しているところの中にも、個人・団体旅行ともに実施しているところと、団体旅行のみのところがあります。奈良や三重、福井、石川、北海道、九州は個人・団体旅行ともに実施しています。鳥海さん、一時はこの全国旅行支援がずいぶん話題になりましたけれども今も続いているんですよね。

鳥海高太朗氏:そうなんです。最後の予算が今年の1月に全国で2700億円。これを47都道府県に分配をしていまして、今度はもうこれを使い終わったら、後は補充しないので、終わったところで終了ということなんです。まだ予算が少し残っているところとか、あとバスツアーとかの団体旅行だけ使えるという自治体がありますので、これを上手に使っていただきたいです。福井の場合ですと、7月20日まではまだ使えますので、これから7月20日までのバスツアーであれば20%割引。あと平日だと2000円、休日だと1000円のクーポンももらえますので、今からでもギリギリ間に合います。あと佐賀なんかは、夏休み中は除外になりますけど、また9月10月11月の3か月間は全国旅行支援が使えますので、秋以降は佐賀なんかいいかなっていう感じはしますね。

―支援終了の目安は早いところで7月14日、多くが7月21日ということですが、鳥海さんがおっしゃるように11月末までという自治体もありますので、探してみるのもいいと思うんですよね。基本的には1泊最大5000円の割引&クーポン2000円分です。では鳥海さんがおすすめする1泊で行ける旅行先というのを2つ伺いました。まずは、旅行支援は7月14日までですが、北海道の函館がおすすめだということなんです。なぜなら朝食戦争が行われているから。朝ご飯が充実しているということですか。

函館「ホテル間で朝食戦争」 盛岡「日本在住の外国人が日本の良さを教えてくれた」

鳥海高太朗氏:そうです。函館市内のベイエリアって呼ばれているところ、いくつかのホテル、ビジネスホテル系も含めてあるんですけど、どこのホテルも朝食の美味しさで競っている。朝市ってよく函館では言いますけど、朝市に行くよりも今ホテルの朝食の方が充実しているといって、各ホテルがもう競い合っていますので。ラビスタ函館ベイという、僕もよく泊まるホテルなんですけど、屋上というか最上階にインフィニティのお風呂もありますし、シングルルームもあってファミリールームもあるので、1人でも行けるし友達とか家族とかと行くっていうこともできる。あと空港と街が近いっていうのも便利。ふらっと今週末行ってみるのもありですね。

―写真はこれ朝ご飯ですか?これすごい。

鳥海高太朗氏:朝ご飯ですね。100種類以上のおかずがありますので、まず一巡してどれを食べたいかっていうのを決めた上で、それから取らないと後で後悔する。北海道産のイクラで、イクラもかけ放題のせ放題なので。

ーもう一つは7月21日までなんですが、岩手県の盛岡です。アメリカの雑誌ニューヨークタイムズの「2023年に行くべき場所」にも選出されました。どのあたりがこれは評価されたんですか?

鳥海高太朗氏:盛岡というのは、日本在住の外国人の旅行ライターが、「ここは行くべき場所」「世界の人が行くべき場所」ということで、今年1月に盛岡ということで発表されて、逆に海外の日本在住の海外の人が日本の良さを改めて教えてくれたということです。
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私は1月に行ったときにわんこそばで123杯食べました。4000円弱ですかね、3800円が3900円ぐらいだった思いますけど、50杯食べても200杯食べても料金は一緒ですので、100杯超えると認定証・証明書をいただくことができる。ただ海外の方はやはり蕎麦をすすることができないので、50杯ぐらいが多いかなという形で。やっぱり日本のすするという蕎麦の文化、やっぱりそれができるかできないで大食いの方でも外国人は苦戦している。

―さてこの夏の旅で注意したいポイントも伺いました。それが旅先のレンタカーの取り合いだということです。

鳥海高太朗氏:昨年の夏から続いているんですけど、特に沖縄と北海道が今レンタカー不足になっていまして、1日3万円でも借りられないということが、もう夏休み期間中に間違いなく起こりそうな状況になっていまして。普通は飛行機とって、それからホテル取って、最後にレンタカーなんかもう直前でも取れるだろうと、コロナ前はそんな感じでしたけど、今はどうやってもレンタカーが取れなくて、最後にレンタカーが取れないことで旅行を断念してしまうというケースも出ています。レンタカーを使う予定のある方はまずレンタカーをむしろ先に押さえておいて、それから他の組み立てをしないと、せっかくの旅行がレンタカーが取れないことによって、ちょっと痛手を被るっていうことが起こっています。あと料金が本当に今までだったら5000円から7000円8000円で1日借りられたのが、沖縄では過去に3万円とか4万円で軽トラだったと、最後は軽トラまで出動したっていうことも聞いたことあります。それだけやっぱり車の移動、特にコロナ禍で皆さんがレンタカーの快適さを知ってしまったと。今まで借りなかった人たちも今では当たり前に皆さんレンタカーを使っているっていうのはあるんですね。

―レンタカーを使うのであれば、事前にチェックをしておく。もしくはレンタカーなしでの旅のプランを考えてみるっていうことが必要かもしれません。