全国で約1000の選挙が一斉に実施される統一地方選挙。徳島の知事選挙は4月9日に投開票されます。『異例の保守3分裂選挙』となっている徳島県。各候補者の訴えをまとめました。

徳島県知事選挙には4人が立候補

 徳島県知事選には現職と新人の4人が立候補。自民系候補が3分裂する大激戦となっています。
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 自民党県連が推薦する無所属で現職の飯泉嘉門さん(62)は、5期20年の実績をかかげて県政の継続を訴えます。

 (無所属・現職 飯泉嘉門さん)
 「これまで20年間お支えいただいた事業者のみなさん、県民のみなさんでありますので、今こそ恩返しをすべき時だ。この安心の土台の上にチャンスを引き寄せてくる」

 保守分裂で票が割れる今回の選挙、街宣活動の合間にツイッターなどのSNSを自ら更新して幅広い層に語りかけます。

 (無所属・現職 飯泉嘉門さん)
 「あとはフェイスブックとインスラグラム、さらにラインと公式ラインと。全部スマートフォン1台で片づける人が情報を得るとなるとSNSしかないわけですよ」

 県内をくまなく回り、さらなる一票を手繰り寄せます。

 (無所属・現職 飯泉嘉門さん)
 「ひとつとして取りこぼすことなくしっかりと有権者に訴えかけていきたいと思っています。ぜひ徳島の輝け未来カモーン!手繰り寄せます」
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 (無所属・新人 後藤田正純さん)
 「全国から注目される徳島に。次の10年、新時代は徳島は勝ちに行きます」

 自民党の衆院議員を辞めてうって出た無所属の新人の後藤田正純さん(53)。

 (無所属・新人 後藤田正純さん)
 「(保守分裂で)いろんな人が出て、いろんな意見・政策を開陳する。今まで(投票に)行かなかったけど行くという人がたくさんいるし、やっと選択肢ができたという人がいっぱいいる」

 声を張り上げる毎日、休憩時間に欠かせないのが…。

 (無所属・新人 後藤田正純さん)
 「支援者からいただいた甘いもの。エネルギーを発すると甘いものがついつい食べたくなるので」

 事務所では“カミソリ”と恐れられ官房長官を務めた大叔父の後藤田正晴氏の写真が見守ります。

 (無所属・新人 後藤田正純さん)
 「(表情は)柔らかいんだけど怖い印象もあるので『しっかりせい』というね。『国政をせっかくやっていたのに』と思っているかもしれないけど、『国より先に地方がおかしくなっています』と。『これは地方を何とかしないと元も子もないですよ』と」
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 自民党の参院議員を辞職して挑戦する無所属の新人の三木亨さん(55)は、今回の候補者で唯一、徳島県で生まれ育ちました。

 (無所属・新人 三木亨さん)
 「徳島で生まれ徳島で育った私だからこそみなさんと共有できる。子どもや孫に素晴らしい徳島を残していく責任がある」

 地元の吉野川市では慣れ親しんだ名物のそばで英気を養います。

 (無所属・新人 三木亨さん)
 「こちらの方はそばがとれますので。いつも弁当が多いのでこういう温かいものが食べられるのはありがたい」

 全面支援を受ける自民党二階派などの大物議員が徳島入り。国との太いパイプを強調します。

 (自民党(無派閥) 野田聖子衆院議員)
 「三木亨のうしろに野田聖子がひょっこりはんのようにいつも国政の方で手を差し伸べている。県政を担ってくれる人物は三木亨しかいないでしょう」
 (無所属・新人 三木亨さん) 
 「徳島に必要なもの、必要な知恵と力を必ず持ってきて、みなさんの願い思いを実現してまいります」
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 共産党の新人の古田元則さん(75)は、唯一の革新系候補です。

 (共産党・新人 古田元則さん) 
 「国の悪政から県民を守る防波堤になります。住民の福祉増進と暮らし地域を良くする県政に変えます。人は宝の理念のもと、ひとりひとりが大切にされる徳島県。個人として尊厳を持って生きることができる徳島県にします」

 保守3分裂は野党にとってチャンスだとして、県政の大転換を訴えます。

 (共産党・新人 古田元則さん)
 「子どもも若者も高齢者もみんな徳島に住んでよかったなという、そういう徳島にしなきゃいけないですね。自分の政策と県政への思いをたくさんの人に知らせれば支持は拡大できる。革新候補として市民の候補者として頑張りぬかなきゃいかん」

 決戦の日まであとわずか、候補者たちの舌戦が続きます。投開票は4月9日です。