4月9日に投開票される大阪ダブル選「大阪府知事選挙」と「大阪市長選挙」。府知事選には6人が立候補し、市長選には5人が立候補しています。

大阪府知事選挙

 いよいよ4月9日に選ばれる大阪のニューリーダー。府知事選には6人が名乗りを上げています。

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 知事2期目を目指す現職で大阪維新の会の吉村洋文さん(47)。

 (維新・現 吉村洋文候補)
 「はい、頼むよ。日本の将来を頼むよ、君たち。いける?」

 17日間の長い選挙戦。パワーの源となっているのが…。

 (維新・現 吉村洋文候補)
 「おいしい。(Qこのお弁当は?)嫁さんが作ってくれました。『選挙中、頑張れよ』って。ハンバーグとポテトとサラダ」

 過去の選挙では「大阪都構想」を一丁目一番地に掲げてきた吉村さんですが、住民投票での2度の否決を受け、今回は封印しました。

 (維新・現 吉村洋文候補)
 「都構想の時は本当にそれが争点で賛成と反対が入り混じって、非常にわかりやすかったんですけど、今回は都構想がないという意味で、確かに見えにくくなっている、主要な争点が見えにくくなっているところはあるかと思います」

 都構想の代わりに12年間で維新が行ってきた改革の継続を訴えます。

 (維新・現 吉村洋文候補)
 「僕たちは昔のあのおかしな政治よりはまともなことをやってきた。それだけは自信を持って言えます。大阪の財政を立て直してきました。大阪を成長させていく、そして政治家がぬるま湯に浸からない、次世代に投資をする、これをやらせてください」

 知名度では圧倒的に勝る現職に挑むのが…。

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 トレードマークのヒョウ柄を身にまとい、地元・東大阪の商店街で支持を呼びかけたのは、政治団体「アップデートおおさか」が擁立した無所属の谷口真由美さん(48)。

 (沿道の人)「頑張ってください。ヒョウ柄素敵」
 (谷口候補)「うれしい」

 思い出の場所として案内されたのが…。

 (無・新 谷口真由美候補)
 「花園ラグビー場です。ここに住んでいたので、“私の家”です」

 父親が近鉄ラグビー部のコーチだったことから、高校生までラグビー場の中にある合宿場で育ちました。

 (無・新 谷口真由美候補)
 「知事候補の全員の方とフェアに戦いたいと思います。フェアをモットーとするラグビー場で育ったので」

 谷口さん、これからはインバウンドに頼らない経済政策が必要だと訴えます。

 (無・新 谷口真由美候補)
 「大阪は、私が出身の東大阪もそうですけれども、ものづくりをして、商いをして、街づくりをしてきたんです。域内で循環させてやってきたんです。自分の強みを生かしてお金を稼ぐんですよ」

 有権者に関心を持ってもらうため、こんな工夫も…。

 (無・新 谷口真由美候補)
 「賃金は上がっていますでしょうか?経営者の方で『上げられるわけないやんか、苦しいわい』という方は赤い札を挙げてください」

 「ヒョウ柄の札」をあげてもらう有権者参加型の演説で、新たな「票(ヒョウ)」の獲得を目指します。

 (谷口真由美候補の街頭演説での掛け声)
 「大阪を良くするのは、谷口真由美!大阪をアップデート!」

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 朝から家事をこなすのは、無所属で共産党が推薦する元参議院議員の辰巳孝太郎さん(46)。子どもたちの身の回りの世話や次男を保育園へと送るなど、選挙期間中でも朝の日課は変わりません。

 (無・新 辰巳孝太郎候補)
 「朝は、なかなか選挙戦以上に大変」
 (長女)
 「(Qどんなパパ?)優しいけど、怒るところもある」

 子どもには優しいパパですが、政治には厳しい態度で臨むことも。訪れたのは豊中市で開校予定だった森友学園の小学校予定地。

 (無・新 辰巳孝太郎候補)
 「訪れるのは5年ぶりくらいかもしれませんね。視察で中にも入りましたし、そこで籠池氏の話も聞きましたし」

 国会議員時代には安倍晋三総理(当時)を相手に森友問題を激しく追及してきました。今回の知事選で辰巳さんは、維新が進めてきたIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致に対して、厳しい目を向けています。

 (無・新 辰巳孝太郎候補)
 「カジノはギャンブルです。ギャンブル依存症で苦しむ人が日本で300万人を超えています。大阪の子どもたちの未来に、子どもたちの希望を奪うカジノを作らせない。この意思を表明しようじゃありませんか。よろしくお願い致します」

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 そして、クリニックの院長という立場からIR誘致の反対を訴えるのが、参政党の吉野敏明さん(55)。

 (参政・新 吉野敏明候補)
 「カジノの依存症対策は、カジノを作らないことじゃないんですか、みなさん」

 自分たちで行動することを理念に掲げています。

 (参政・新 吉野敏明候補)
 「『大阪の人が自分でやる』というのがテーマなんですよ。府民が”自分たちが変える”とやらない限り(知事が)交代しても良くならないですよ」

 選挙戦の疲れを癒すのは、今は離れて暮らすペットです。

 (参政・新 吉野敏明候補)
 「毎晩(一緒に)寝ている猫がいて、私がいなくなってからうんと悪い子になったと。(Q早く選挙戦を終えて…)そうね、早くね…でも勝ったらなかなかまた帰れないですけどね」

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 個性的な名刺サイズのポスターでアピールするのは、政治家女子48党の佐藤さやかさん(34)。

 (女子・新 佐藤さやか候補)
 「古い政治をぶっ壊ーす!大阪維新をぶっ壊ーす!」

 デジタル化による行政手続きの簡素化や、投票率のアップを訴えています。

 (女子・新 佐藤さやか候補)
 「女性の政治参加、若者の政治参加をこれから訴えていきたいと考えております。もっと日本を、大阪を、楽しく盛り上げていきたいと思っております」

 選挙に興味がない人へ呼びかけたいという佐藤さん。街頭ではなく、SNSでの活動に専念しています。

 (女子・新 佐藤さやか候補 YouTubeより)
 「これまで行政を作ってこられた方々とともに、より良い大阪を作っていきたいなと思っています」

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 大阪府知事選ではこのほか、政治団体「新党くにもり」の稲垣秀哉さん(53)も立候補しています。

 (諸派・新 稲垣秀哉候補)
 「日本第2の都市である大阪から自衛のための核武装を訴えて、国防力の強化をけん引し、日本を守ることによって、この大阪府民の生活を守る」

大阪市長選挙

 そして、知事選と同じ日に投開票となるのが大阪市長選挙。5人全員が新人という争いとなっています。

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 政界を引退する松井一郎前市長の後継候補として大阪維新の会から立候補したのが、元大阪府議の横山英幸さん(41)。これまで3度、選挙の経験がある横山さんですが…。

 (維新・新 横山英幸候補)
 「ビックリするくらい声が出なくて大変申し訳ないです、すみません」

 今回は気合いが入りすぎたのか、序盤から声を枯らしてしまいました。

 (維新・新 横山英幸候補)
 「街頭に出て聞いてくれている方の人数が違うので。そのみなさんの来ていただいた一番後ろの人のことを意識して声を飛ばそうと思った時に、コントロールの加減がまだわからないので」

 保育料や教育費無償化の所得制限撤廃などを訴えます。

 (維新・新 横山英幸候補)
 「家庭の経済状況によらず子どもたちが等しく教育のチャンスを得ることができる。この環境をみなさまとともに作らせていただきたい」

 知名度不足を補うため、告示以降、松井さんも15回以上にわたって横山さんの応援に入りサポートします。

 (維新 松井一郎顧問)
 「(横山候補は)大阪維新の会の幹事長として、大阪府議会議員として、下支えの仕事をずっとしてきました。横山という名前をぜひ大阪市内の隅々までみなさんの力で広げてください」

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 その横山候補に対峙するのは、「アップデートおおさか」が擁立した無所属で元大阪市議の北野妙子さん(63)。市内に構えた事務所はガラス張りで、外から丸見えのつくりになっています。

 (無・新 北野妙子候補)
 「オープンに、みなさんにきちんと情報を公開するという意味でも、何を見られても恥ずかしくないと。着替えるところ以外はね」

 北野さんはIR誘致についても、情報をオープンにしたうえで、住民投票によって決するべきだと訴えます。

 (無・新 北野妙子候補)
 「(IR誘致が)今どういう状態になっているかということをみなさんにアンケートをしますと、ほとんどの人がわからない、知らないということがあって。今回の戦いを通して、ストップすることができるということをしっかり訴えていきたいと思う」

 今年2月、「市長は政党と一定の距離を保つべきだ」として長年所属した自民党を離党しました。それでも次々と自民議員、さらには岸田文雄総理も大阪入りして気勢をあげました。

 (無・新 北野妙子候補)
 「お一人お一人の暮らしに寄り添って、命を最優先に考えて、そして私は大阪市のお母さんになりたいんです」

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 市長選にはこのほか、無所属で飲食店経営の荒巻靖彦さん(58)、

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 無所属で作家のネペンサさん(48)、

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 無所属で理学療法士の山崎敏彦さん(44)の3人も立候補しています。

 大阪府知事選・大阪市長選は4月9日投開票です。