新型コロナウイルスは、2年前のきょう、2023年5月8日から感染症法上の位置づけが「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」から、5類感染症になりました。
この2年間、新型コロナ、そしてインフルエンザの感染状況はどのような推移をたどってきたのでしょうか。47都道府県分をまとめた厚労省の最新のデータ(2025年5月~2025年4月下旬まで)です。
「三密」「緊急事態宣言」「濃厚接触者」
位置づけの変更に伴い、法律に基づいて行政が様々な要請・関与をしていく仕組みから、個人の選択を尊重し、国民の皆様の自主的な取組をベースとした対応に変わると、厚労省は説明していました。
それを受けて、2年前のきょう、店舗やクリニックでは、新たな対応がとられていました。店のレジ前の樹脂カーテンがはがされ、消毒も撤去されていきました。コンビニエンスストアでは2020年から実施していた感染症対策を全店で変更し、従業員のマスクも個人の判断となりました。
ちょうどゴールデンウィークが明けたオフィス街で話を聞くと、「(5類移行で)やっぱり気分的に解放されたかなという感じがある」「社内ではちょっとずつマスクを外してもいいのかなと思っている」などと話す社会人の姿がありました。
医療機関も体制変わる 発表の形式も変更
大阪のクリニックでは、発熱外来で使っていた陰圧テントを撤去する作業に追われていました。5類になったことで、原則どの医療機関でもコロナ疑いの患者の診察が行われることになりました。クリニックでは発熱外来の予約を廃止して一般の診療時間ならいつでも受診できるよう変更されました。
厚労省が全国、そして都道府県別にまとめている新型コロナの感染者数とインフルエンザの感染者数。いずれも特定の医療機関による「定点把握」の報告となっています。
インフルエンザについては、全国的には2023年の12月と、2024年―2025年の年末年始の2回、大きなピークが認められます。また新型コロナについては、2023年と2024年の夏から秋ごろにピークが認められます。また地域ごとに特性が出ています。
厚労省は、2025年第15週(4月7日~13日)以降の数値は、急性呼吸器感染症サーベイランス開始による定点医療機関設置基準の変更に伴い定点数が変更されているため、データの解釈には留意が必要となるとしています。