舞台は福岡県直方市。築60年の広い古家を1人でリノベーションした、家族と猫が輝く家を紹介する。
住人(アルジ)は中学生から小学生まで4人の子どもがいる6人家族。中古物件を買ってリノベーションし、昨年から暮らし始めた。家は130平方メートルもある平屋で、土地を含め250万円と超格安で購入できたのだが、家の中は荒れ放題で倒壊寸前だった。そんなオンボロの家を、電気工事士の夫がセルフリノベーションすることに。素人ながら仕事現場で見ていた大工をまねて、広い平屋の解体から基礎づくり、内装全般のほとんどを1人で進め、実に2年がかりで完成させたのだった。
電気工事士の住人(アルジ)がほとんど1人でセルフリノベーション
洋室と和室の壁を取り払って作った12帖のリビングダイニングには、なぜか壁一面に大量の扇風機が並んでいる。さらに猫が6匹もいて、部屋のあちこちに猫のための階段や回廊が設置されている。これらもすべて夫が手作りしたものだ。
キッチンや浴室も自力で設置し、徹底的にお金をかけずに作った。また水回りは大所帯が一気に集まっても対応できるよう、洗面ボウルは2個、さらに大きな鏡を付けた。鏡は廃棄されるものを譲り受けた1枚もの。部屋の横幅と合わずカットするのがもったいなかったので、壁の方をへこませて取り付けたそう。
レトロ扇風機の収集に没頭する次男に…切り絵クリエイターの長男
リビングの向かいの部屋は、気分によってライトの色が変えられる夫妻の寝室。その隣は、ゲームを2台並べたゲーム専用部屋がある。飲み物やお菓子も完備された部屋は子どものものではなく、オンラインゲームが趣味の夫妻の場所だ。
そんな家は大人だけでなく、子どもたちも趣味を全力で楽しんでおり、実はリビングに並ぶ大量のレトロな扇風機はすべて小学生の次男が集めたもの。幼稚園の頃にはすでに扇風機愛に目覚めていたそうで、リビングだけでなく自分の部屋にも扇風機が所狭しと置かれている。また、長男は小学6年生ながら切り絵クリエイターとして活躍中。家にも猫をモチーフにした作品が飾られている。その愛らしいスタイルがSNSをきっかけに話題となり、今では地元企業とのコラボ作品も展開。なんと、直方市のふるさと応援大使も務めているという。
大人だって我慢しない!猫も大人も子どもも好きを満喫する家
壮絶なリノベーションを経た家に住み始めて1年。妻は、「みんなが楽しそうにしてるから、それがやっぱり一番うれしい。親も大人だからって我慢しないし、親が楽しそうにしているところを見せると、子どもたちも笑顔になる」と話し、好きなことを諦めず仲良く生活できる環境を満喫している。
猫も子どもも親たちも、みんなが全力で楽しめる家。だからこそ、こんなにも明るく輝いているのだろう。
(MBS『住人十色』2025年5月3日放送より TVerでも放送後1週間配信中)